アクアホーム厚原様の夏祭り
富士市にて在宅医療に携わっている薬剤師の栗原です。
今日は久しぶりに映画を観ました。
仕事をしていて、結婚して、子供も生まれると、なかなか映画を観る機会も減ってくるものです。多分、観れる時間はあるのです。少し足を伸ばして日常から遠ざかり、お金と時間を少しばかり投資すれば、映画も観れるのだと思います。でも、逼迫した日常を過ごしているとそう心の余裕も生まれないものであることを実感しています。
感情教育と映画
私ども医療者も、相手をするのは同じ人の心を持った一つの魂。自分1人の狭い価値観や物の見方、言葉の感覚に留まっていると、本当に向かい合うべき魂と、本当のところ対話していないのではないか?と思わされることもあります。時に1日の仕事が始まり、患者様に自分が一方的に話しかけて、はたと気がつくと20人もの患者様が目の前を当たりすぎて行っただけ?といった現実を突きつけられることもあります。
そういうわけで心の感情教育としての文化芸能の大切さということを覚えるのであります。
たまたま契約しているAmazonプライムの番組で無料視聴が出来るとの事で、前から気になっていた『天使のくれた時間』という映画を観てみました。
なんとなくですが、見る前に少し、
「これは少し人生訓めいた映画なのかな?」というイメージがありました。
(多分、昔観た『素晴らしき哉、人生!』のリメイク版なのかな?と思っていた故)
でも観てみると全然違っていました。現在進行形で進んでいる1人のハードワーカーが、自分が培ってきた人生観や価値観、行動原理を、ふとした白昼夢のような出来事を介して顧みて、ちょっとした、しかし大きな選択を取るという物語です。
人の成長?ってなんでしょう?自分という人間が完成するということは、自分がより自分らしくなっていくことなのでしょうか?それとも自分が全く別の人間へと作り変えられるような経験を積み重ねていくことでしょうか?
振り返りから得る成長
人の成長っていうのは、もしかしたら、自分が信じていた行動原理や価値観を、ふと振り返ってみて、何か新しいことに挑戦して、裸の自分と向かい合ってみるということで得られるものでもあるのかな?
自分が正しいと信じて疑わないことが、返って自分の盲点を生み出していることもあるでしょう。家族や友人知人との関わりで、なんとなく気がついていながらどうしても越えられない自分という壁。それを取り払うために、ほんの少しばかり、日常を振り返ってみるちょっとした時間を持つことも大切なのではないか?そうすることで、
いろいろな価値観や人生観を持った人たちへの偏見も取り払えるのではないか?
もっと深く人と関わっていくことができるのではないか?
わたしはこの映画を通して、そんなことを考えてみました。是非一度、ご鑑賞ください。