
東京神保町で、絵本の作り手と読者をつなぐ催し「BHCえほんマルシェ」が開かれます。私もアトリエKawaiとして出店することになりました。うれしさと同時に少し緊張も感じる機会です。このコラムでは、マルシェの概要と当日お持ちする作品について、制作の背景を交えながらご紹介したいと思います。
本の街・神保町で4日間開かれるBHCえほんマルシェ
BHCえほんマルシェは、神保町にある子どもの本専門店ブックハウスカフェの2階「ひふみ」を会場に開かれる、絵本を中心としたフリーマーケットです。手作りの絵本やZINE、自費出版の本だけでなく、グッズや市販本、タブローなど、作家のオリジナル作品を中心とした展開が予定されており、期間中には出店者による絵本の読み聞かせやワークショップなども予定されています。
会場となるブックハウスカフェは、2017年5月に本の街・神保町にオープンした、子どもの本とカフェのお店です。主催者はこのマルシェを、新しい本との出会いのチャンスと紹介していて、お子さまから大人まで楽しめる催しとして気軽な来場を呼びかけています。
開催日時と会場は以下のとおりです。
2026年10月24日(土)・25日(日)10:00〜17:00
2026年10月26日(月)・27日(火)11:00〜17:00
会場:ブックハウスカフェ 2階「ひふみ」(東京都千代田区神田神保町2-5 北沢ビル1F)
入場は予約不要・無料で、各出店者のブースで作品を見たり購入したりできる仕組みです。10月24日からは、神保町で古本まつりと神保町ブックフェスティバルも始まります。街全体が本でにぎわう時期に合わせて開かれる催しですので、古書店めぐりの合間に立ち寄っていただくこともできます。
絵本が好きな子どもから大人まで楽しめる場所
このマルシェは、絵本が好きな子どもから大人まで、幅広い方に楽しんでいただける催しです。市販の本だけでなく、作り手が自分の手で仕上げた本や作品に直接触れられるのは、マルシェならではの魅力だと思います。書店の棚ではなかなか出会えない一冊や、作家の手の跡が残る作品を、作り手と言葉を交わしながら選べる場は、それほど多くはありません。
偶然通りかかった方が私の作品の前で足を止めてくださったらうれしいです。
著書2冊と、カエルたちの1点もの原画
当日は、著書2冊と原画を中心にお持ちする予定です。
1冊目は、2024年に出版した絵本『ちいさないっぽ』です。小さな村で暮らす少女ヤヤが、村を突然襲った出来事をきっかけに、どうして人は争うのかという疑問に向き合っていく物語で、絵はすべて切り貼り絵で制作しました。世界で紛争が絶えない中、争いが起こる理由を読んでくださる方と一緒に考えたいという思いに加え、大切な人を亡くした方に寄り添いたいという願いも込めています。
2冊目は、2021年に出版したイラストレーション&エッセイ集『えがいて つむいで』です。家事や育児のかたわらで描きためてきたイラストと、子どもの頃に体験した出来事を季節ごとにつづったエッセイを、一冊にまとめました。クスッと笑いたいときや、肩の力を抜きたいときに開いていただけたらうれしい一冊です。
原画は、ハガキサイズの1点ものです。描いているのは、『えがいて つむいで』のエッセイや情報紙「Aしおかぜ」に登場したカエルたちが中心で、本や紙面の中で出会ったカエルたちに、原画という形で会っていただけたらと思っています。どの原画も1点ものです。その一枚とその日に出会えるのも、マルシェならではの楽しみ方ではないでしょうか。
手塗りの紙から仕上げる切り貼り絵
もう一つ、見ていただきたいのが切り貼り絵です。どこを切り取るかで作品の印象も変わるため、同じものは二度とできません。はさみで切れば形を整えられ、手でちぎれば切り口の味わいが生まれる点も、この表現の面白さです。
今回お持ちするのは、ワークショップでつくったものや、俳句をヒントにして制作したものがあります。ワークショップでは、参加された方が夢中になって手を動かす姿を何度も目にしてきました。俳句の短い言葉から景色や気持ちを思い浮かべ、それを紙の色と形に置き換えていく作業も私にとって大切な創作の時間です。手描きの絵とはまた違う紙の重なりが生む表情を近くでご覧いただけたらと思います。
アトリエKawaiの出店は最終日の10月27日(火)のみです
ご来場を考えてくださる方に、いくつかお伝えしておきたいことがあります。
えほんマルシェは10月24日から27日までの4日間開かれますが、出店者は日によって入れ替わります。アトリエKawaiが出店するのは、最終日の10月27日(火)11:00〜17:00のみです。
ブースの広さの関係で、お持ちできる作品の数には限りがあります。気になる作品が見つかった際は、その場で手に取ってご覧ください。なお、主催者からは各ブースごとに決済方法が異なる旨が案内されていますので、その点もご留意いただけると安心です。
10月27日(火)は切り貼り絵のワークショップを出店します。
私のワークショップはオリジナルシール紙を使って、手でちぎり自由に制作します。随時参加可能で誰でも無料で体験できます。ハガキの半分という小さなサイズですが表現は無限に広がります。今回はハサミを使いません。指導はありませんが参考になりそうなサンプルを準備します。シールになっているので失敗しても取り外しが簡単です。ワークショップの場所は2階マルシェとは別の一角で行います。作品はお持ち帰りできますので、色の組み合わせを自由に楽しんでいただければうれしいです。
当日に問題が起きないよう、見落としがないか一つずつ確認しながら準備を進めています。どのような一日になるのか少し不安もありますが、せっかくいただいた機会ですので、神保町で出会う方々との会話の中から、これからの創作につながる発見ができればうれしく思います。
まとめ
作り手と読み手が直接出会えるえほんマルシェは、私にとっても新しい発見の場になると考えています。10月27日(火)に神保町へお出かけの際は、アトリエKawaiのブースとワークショップにもぜひ足を止めていただけたらうれしいです。


