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ママの心からの笑顔と手のぬくもりで、わが子との時間を大切に

笑顔あふれる親子時間を提供するベビーマッサージのプロ

八田晴美

八田さま正面
八田さまアップ

#chapter1

おうち教室やカルチャー教室で、マンツーマンのベビーマッサージやプレママ講習を実施

 風光明媚な琵琶湖の南西岸に広がる滋賀県大津市。「ベビーマッサージ教室サンシャインスマイル」は、保育士の八田晴美さんが自宅の一室に設けた「おうち教室」です。

 「ベビーマッサージ」とは、赤ちゃんの血行を促し筋肉の発達を助ける手技のこと。生後1~2カ月から1歳6カ月までの赤ちゃんに、お母さんの手で、発達に応じた適度な刺激を与えていきます。わが子の肌に触れることで、お母さん自身の気持ちも安定すると言われています。

 「ベビーマッサージという言葉が使われ始めたのは、おそらく1990年代以降。ただ江戸時代の文献にも『小児あんま』という記述が残っており、赤ちゃんへのケアは以前からあったようです」

 大勢が参加する児童館や公民館などでは、赤ちゃんの着衣の上から優しくタッチ。カルチャー教室やマンツーマンのおうち教室では、おむつも外して、お母さん自身の手でオイルマッサージを試してもらいます。
 「近年、住宅事情の変化もあって、背中や手足の筋肉が鍛えられるはずのハイハイ期がないまま、いきなりつかまり立ちや歩行を始めてしまう赤ちゃんが増えています。学童期の座位確保不足や姿勢への影響が心配です」
 ベビーマッサージでは、背筋にもアプローチしていきます」と八田さん。ママの手で癒やされた赤ちゃんはウットリしたり、大喜びで手足を動かしたり、親子で心地よいひと時を共有します。

 また、初めてのお産を控えた妊婦さんを対象にした「プレママ講習」も開講。出産後1カ月健診を終えたらすぐに実践に移せるよう、等身大の人形を使って、腰を痛めない抱きあげ方などから手ほどきしています。

#chapter2

赤ちゃんが気持ちいいのと同じくらい、お母さんも笑顔になれる子育てのコツを伝授

 お母さんたちから頼りにされている八田さんですが、自身の子育てでは苦しい時期もあったと言います。

 「長女に先天性の疾患があり、大きな手術をしたものですから、完治した後もつい甘やかしてしまって。あるとき天真らんまんに振る舞う娘のことを、幼稚園の先輩ママから面と向かって『あなたのしつけがなっていないのでは』と言われ大ショック。それからというもの、周囲の目が気になって、必要以上に娘に厳しく当たってしまいました。子育てが楽しいなんて、とても思えませんでしたね」と振り返ります。

 ところが、5年後に次女が通うようになった幼稚園ではママ友にも恵まれ、八田さんはPTA役員を務めるほど積極的に活動。親も子ものびのびと幼稚園生活を送ることができたそうです。
 
 「お母さん一人の力だけでは、子育ては難しいということが身に染みました。信頼できる人たちから温かいサポートを受けることで、心にゆとりが生まれます。お母さんに余裕が出てくれば『わが子とも笑顔でじっくり向き合えるかもしれない』と気づいたのです」

 教室では、赤ちゃんがリラックスできて、お母さんもラクになる「子育てのコツ」を織り交ぜて伝えるのが、八田さんならではのスタイル。保育士として、多くの子どもを見てきた現場経験者の極意もレクチャーしています。
 「初めてのことばかりで、いろいろ悩んでいたけれど不安がやわらいだ」と、赤ちゃんを迎える準備をするプレママからも好評のようです。

八田さまと受講生

#chapter3

今しか経験できないわが子との時間を大切に、子育てをもっと楽しんでほしい

 お母さんと赤ちゃんの健やかな暮らしを願う八田さんには、気がかりなことがあります。それは、公園に集まった親子連れの輪に入れず、ぽつんと離れた場所にいるお母さんです。
 「過去の自分と重なり胸が痛みます。他の人の評価を気にせず、もっと自信をもって赤ちゃんと有意義な時間を過ごしてほしい」という気持ちが湧き上がってくるそうです。

 八田さんは以前から、「内にこもりがちなお母さんの目を、もっと外に向けられるような機会が作れないだろうか」と考えを巡らせていました。地元に同じ思いを抱く人がいると知り、これまでに関わったことのあるクリエーターやアクセサリー作家、美容師、ネイリストなどに声を掛けて、ママたちが気軽に参加できるイベントを検討中です。 

 八田さんはベビーマッサージのノウハウを学べる初級セラピスト養成講座やベビーマッサージセラピスト養成講座も実施。「講師として教室を開きたい」という人のほかに、「子育てに生かすために勉強したい」と、ベビーマッサージの対象年齢以上の子どもがいる人も参加しているとか。

 「お母さんが、子どもとの接し方や体調などについて学ぶことは大切。赤ちゃんのご機嫌が理解できるようになれば、ストレスやモヤモヤの解消に役立ちます」とアドバイスを送ります。

 「子育てはいつか卒業する時が来るもの。今しか経験できないわが子とのスキンシップを、笑顔で、心から楽しんでください」

(取材年月:2021年8月)

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八田晴美

笑顔あふれる親子時間を提供するベビーマッサージのプロ

八田晴美プロ

ベビーマッサージセラピスト

サンシャインスマイル

保育園勤務と自身の子育て経験から、ベビーとママが心地よく触れ合うことの大切さを伝えます。生まれ育った滋賀県大津市で、地域の事情を踏まえた子育て環境の充実にも注力。

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