耳鳴り・難聴と漢方 (1)

植松光子

植松光子

耳鳴り
キーンという高音や、ジーとセミの鳴くような音。
こうした実際にはしていない音を耳の中に感じる状態が耳鳴りです。
今、耳鳴りと同時に起きる難聴と認知症の関係が注目されています。
耳鳴りのある人には難聴を伴うことが多く、耳鳴り・聴力の低下を感じたら放置せずなるべく早くケアをして認知症予防をしましょう。

耳鳴りの治療は世界的な難題


西洋医学:耳鳴りの原因は不明で治癒できず、適応するしかないと考えられています。
中医学(漢方):新治療法で難題ではなくなりました。
   新治療法とは:
   医療者と患者が十分な忍耐力をもって、密接に協力すれば耳鳴りは治せる
               中国 広州中医薬大学などで提案

患者は納得がいくまで医療者に聞いて、疑問を解いて信頼関係を築くことが耳鳴りを治すコツ

耳鳴りは「天使の警報」。身体は音の形で警報を出している

どうして音源がないのに、音がする?
耳鳴りそのものは人体にとって害はないのです。
しかし耳鳴りを感じたときは身体のどこかに不調が起きているサインと考え、早めに対処して症状を改善しましょう。

耳鳴りは脳疾患や自律神経疾患などの病気が原因の場合もあります。症状が長期化している人は早めの医師の診察を受けましょう。

耳鳴りの大きな原因は三つ

①暴飲暴食
②睡眠不足
③ストレス
以上の原因などで胃腸の働きが弱められた結果なのです。
調べると、耳の周りの血流が悪かったり、細胞が死んでいることがあります。
ストレス

耳鳴り患者の多くは胃腸が弱い

胃腸虚弱の原因
・食事に節度がない:食べ過ぎ・飲み過ぎ・甘い物、脂っぽいもの、冷たい物を摂る
・夜更かし・睡眠障害
・情緒不安で胃痛・下痢など起こしやすい

胃腸は身体を整える中心

栄養がしっかり巡っていれば体の上にある七つの穴:耳・目・鼻・口の機能はよく働きます。
そして、使われたカスは下の穴、肛門、尿道から出ていきます。
当たり前ですが、大事なことです。快食・快便です。
胃痛・食欲不振
ところが、生活習慣がよくない、暴飲暴食、睡眠不足、頑張りすぎると半健康な状態になったり、おいしい物の食べ過ぎで胃腸に負担がかかり、胃がもたれたり、ゲップが多かったり、
下痢、体に汚い余分なもの、脂肪・コレステロールなどが溜まってきます。
そうすると血液は汚れ、栄養は回らなくなり、上の七つの穴、下の二つの穴の細胞の働きは落ちます。

ストレスが強いときの耳鳴りは大きな音でキーンということが多いようです。
老化によるものは血流が弱いせいか、ジージーとセミが鳴くような音が多いです。

どんな耳鳴りも直接耳鳴りを消すことはできない

耳鳴りを直接消す特効薬はありません。毎日気にしないこと。
しかし人体は大自然から作られた素晴らしい機能を持っています。
その自分の体を正しく使って、体の機能をよくする生活・食事・心の持ち方を変えていくと耳鳴りはいつか消えていきます。

体の機能を良くする方法

どのように正しく使えば、体の機能がよくなるかを勉強していきましょう。

①どうやって眠るか・・・寝る時間が大事です。
眠れるようにすることが大事です。漢方薬も役に立ちます。
早寝
②どうやって食べるか・・消化しにくいものは避ける。
 冷たいもの、サラダ、刺身は少なめに。温かいものと一緒に食べる。
③どうやって運動するか・・・
④どうやって楽しくすごすか・・・
自分で自分の殻を研究しましょう。
体調が良くなれば、耳鳴りはいつの間にか消えています。

**次回はタイプ別の治し方や養生方法をお伝えします**

ウエマツ薬局ホームページ

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植松光子
専門家

植松光子(薬剤師)

有限会社ウエマツ薬局(漢方薬膳サロン ウエマツ薬局)

症状や悩みに合わせた生薬を煮出す「煎じ薬」を取り扱う漢方専門薬局。「ほっとできるサロン」としてアトピーや不妊のほか心身の悩みに寄り添い、薬膳の知識や適切なスキンケアをアドバイス。

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