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植松光子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

梅雨時のアトピー性皮膚炎

植松光子

植松光子

しずく

①なぜ梅雨時にアトピー性皮膚炎は悪化するのでしょうか?

梅雨時に悪化するアトピー性皮膚炎の原因の多くは湿気と温度、そして胃腸の機能の低下によります。
食べた物が消化されて筋肉や皮膚をつくります。しかし梅雨時は食欲がおち、消化力も低下すると胃がもたれて体内に水分が残り、皮膚を作る力が落ちます。
食欲不振・小また、外は湿気が多いとその体内の余分な水分が蒸発しないで皮膚の下にたまり、水泡となりやすいのです。そして外気の高い温度で身体に熱がこもり、アトピー性皮膚炎が悪化するのです。

②梅雨時に出やすい皮膚症状

アトピー性皮膚炎のジクジク・水泡・赤ら顔
にきび・あせも・水虫・
頭の中のかゆみ・帯状疱疹など
かゆみ

③湿気による影響

身体がだるい
身体が重い
やる気が出ない
朝、空腹感がない
足がむくむむくみ
東洋医学では「胃腸は湿を嫌う」と言います。
湿気が多いと食欲が落ちて胃の働きが悪くなるのに、蒸し暑くてつい冷たい物を多く飲み過ぎることがあります。
胃腸の消化酵素は37℃くらいで働きます。
冷たい飲み物
しかし冷たい物で胃の中の温度が下がると食べた物は消化しなく、胃の中にいつまでも食べた物が残り、食欲が落ちてしまいます。
消化した食べ物は小腸から肝臓へ行って、また新しく丈夫な皮膚を作るのですが、消化が落ちるとそれが出来なくなります。
胃もたれ〇食べたものが皮膚の下に溜まる
東洋医学では「あなたが食べた物が皮膚の下にたまる」と言います。
例えばケーキなど食べ過ぎるとニキビができます。
飲食物の水分は肺を通じて全身に回り、皮膚を潤します。冬、口から「ハアーッ」と息を吐くと蒸気がでるのが見えます。水分が蒸気となって肺を潤し、皮膚も潤しているのです。
しかし消化しない食べ物は下痢や、あるいは皮膚の下に水泡となってたまります。
水分代謝がうまくいっていないのです。

④梅雨時の頭の中の痒み

頭の中が痒くなる人が増えます。これは蒸れて頭の中の雑菌によって痒みが引き起こされることがあるからです。お子さんなどは水でジャブジャブ洗い流すのが手っ取り早いです。
頭の痒みこんな時よくステロイド軟膏をつけている人がいます。ステロイド軟膏は長期に使うと皮膚が薄くなる副作用があります。まずはスプレー式の消毒剤をかけてみましょう。これだけで痒みが治まる人も多くいます。それでも痒みがひどければステロイド軟膏もやむをえないでしょう。シャンプー剤を変えてみてもいいかもしれません。

⑤汗による痒みは、カビが原因

「汗をかくと炎症を引き起こすのは、人間の皮膚に存在するカビが作り出す蛋白質が原因、と広島大学院の秀道弘教授らが発表した」と毎日新聞2013年6月6日に報道されました。

このカビは「マラセチア・グロボーザ」で、作り出された蛋白質が、汗に溶け込んで体内に入ることによってアレルギー反応を起こすとされています。
汗をかいたらとにかくマメに水で流すか、濡れたタオルや水の入ったミストを持ち歩いて掛けるとよいです。
あせ

〇掻き壊しから細菌感染に注意

アトピー性皮膚炎で掻き壊しから皮膚のバリアーが壊れると様々なウイルス、細菌やカビに感染しやすくなります。水イボ・白癬菌・蜂窩織炎などに感染すると、とても治りにくく大変です。
皮膚科の医師はよく「ひと掻き3か月」と言います。一回掻くと治るのに3か月かかる、という意味です。
しかし激しい痒みはつらいですね。細菌によって痒みも起きているので消毒のスプレーも使うとよいです。
ウエマツ薬局ではウエマツ薬局自家製 薬局製剤のGT軟膏をおすすめして喜ばれています。

GT軟膏GT軟膏

〇アトピー性皮膚炎に使われる、ウエマツ薬局自家製 薬局製剤GT軟膏とは

大豆を原料にしたタール軟膏です。これはステロイド軟膏が市場に出る前、皮膚科医が主に使っていた軟膏です。ステロイド軟膏が出て使われなくなりました。タールの独特のにおいがします。
しかしステロイド軟膏と違って副作用もなく、殺菌・消毒・痒みに効果があるので愛用者も多いです。たっぷり使って、ひどかったアトピー性皮膚炎がかなり早く改善して驚かれたかたもいます。植松光子が大学時代使った教科書に載っていたのを思い出して作ったもので、全国でも使っているところは少ないでしょう。

⑥梅雨時のアトピー性皮膚炎の対処法

〇生活養生

・梅雨時は食欲が落ちやすい時です。胃腸を大事にするとだるさも防げます。
・冷たい飲食は消化力を低下させるので、常温または温かい飲食を心がけましょう。
・暴飲暴食や脂っこい食事は控えましょう。
・運動や入浴をして、適度に汗をかきましょう。
・過剰な水分は身体に溜まりやすいので、適度な水分補給を心がけましょう。
・部屋や寝具などの除湿を行い、余分な水分が体に溜まらないようにしましょう。
・少しでも早く寝てアトピー性皮膚炎を治す力を貯えましょう。
さんぽ・温かい飲み物

〇夜はアトピー性皮膚炎を治す時間

なぜなら夜太陽が沈んでいる時、副腎皮質ホルモンであるステロイドホルモンが働くからです。
ステロイド軟膏はステロイドホルモンが成分で、炎症を外から押さえてくれます。しかし自分の身体の中にあるステロイドホルモンを働かせることが大事です
外から塗っていると自分のステロイドホルモンがさぼって働かなくなってしまいます。
しかし炎症がひどい時は外から補うことも必要です。火事の時の消防自動車のようなものです。
ステロイド自分のステロイドホルモンを働かせるために、まずは「早く寝ること」
11時までに眠っていると肝臓胆のうが働き、疲れを取り、解毒し、肉類などの消化を良くします。
漢方薬は、ゆっくりですが、痒みも収まり、眠れるようになり、眠れると治りは一段と早くなりますよ。
早寝

⑦梅雨時の食事

体に溜まった水分を取り除く働きのあるものを多めにとりましょう
  ハトムギ・キュウリ・もやし・トンブリ・緑豆
  アズキ・スイカなど緑豆・はとむぎ
香りがよく湿気を発散させるもの 
  ミカンの皮・フェンネル・紫蘇など
甘味や温性の食材で胃腸の働きを補うもの
  山芋・米・大豆製品・蓮の実・インゲンマメ・ジャガイモ・南瓜など
かぼちゃ、ながいも

⑧梅雨時の薬膳

はとむぎ(ヨクイニン)の炊き込みご飯
作り方⇒ヨクイニンの炊き込みご飯 ハトムギご飯
ヨクイニン:ハトムギの殻をむいたもので、むくみ・にきび・できものや更年期以降のイボによいです。効き目を出すのには毎日食べることが大事です。
ごはんに炊き込むと甘くて美味しいです。
筆者の植松光子も毎日ご飯に炊きこんで頂いています。白いご飯よりコクと風味があって飽きません。おすすめします。

ヨクイニンを購入希望の方はホームページお問い合わせ欄よりご連絡ください。
お問い合わせ

小豆粥
作り方⇒小豆粥
小豆粥
アズキは小豆と書きます。むくみや尿が少ない・だるい人に良いです。体にこもった胃熱をとります。小正月に小豆粥を頂くのも、お正月にごちそうを取り過ぎた胃を休める意味があります。

緑豆ぜんざい
緑豆ぜんざい
緑豆は身体にこもった熱を除く働きがあります。暑気あたりや口の渇き、むくみ、二日酔いなど。アトピー、ニキビなどの方の食後のデザートに、沢山作って冷凍、小分けしておくと便利です。

緑豆を購入希望の方はホームページお問い合わせ欄よりご連絡ください。
お問い合わせ

《材料》(6人分)
緑豆(乾)…100g   白玉粉…120g
A(きび砂糖…50g  はちみつ…大さじ1  塩…少々)

《作り方》
①緑豆を4~5倍の水で煮る。豆がやわらかくなったら、Aを加える。
②白玉粉でお団子を作り、茹でる。
③煮えた緑豆にお団子を加える。

⑨梅雨時の漢方薬


だるい・気持ちが悪い・夏風邪・下痢・暑さによる食欲不振・急性胃腸炎など体の不調が気になったら、早く漢方薬を飲むと改善が早いです。
        
体質に合ったものを漢方専門の医療者に選んでもらって飲むと、全身が元気になります。
舌の色や形でわかります。漢方を専門に勉強している漢方医や漢方薬局やウエマツ薬局の国際中医師に相談するとよいでしょう。

ウエマツ薬局に相談の方はウエマツ薬局ホームページへ:ウエマツ薬局

処方

藿香生気散・平胃散・温胆湯など
温胆湯
※こちらの商品はオンラインショップなどで販売しておりません。

⑩お客様の喜びの声

「 漢方の体質改善で眠れるようになったら、アトピーがよくなりました 」 

喜びの声
50代 女性
☆今までの経緯とウエマツ薬局にいらしたきっかけ
子供の頃からアトピー体質で、湿疹が出たり出なかったりを繰り返していましたが、
更年期に入りストレスも合わさってアトピーが悪化し、ピリピリした痒みで夜も眠れない、
仕事中も集中できない状態になってしまった時、体質改善をしようとネットで調べて
ウエマツ薬局さんにたどりつきました。

☆漢方薬を飲んで変わったところ、良かったところ
漢方は、以前にも煎じて飲んでいたこともあり、抵抗なく始められました。
内側から漢方、外側から塗り薬、食事なども気を付けていると、
気が付いたら痒みがなくなり、湿疹も減り眠れるようになっていました。
睡眠がちゃんととれるようになると、日に日に肌も丈夫になってきました。

☆今の状況は
肌の乾燥が気になったりはしますが、湿疹ができても肌が丈夫になってきたのでひどくならず、回復も早くなりました。

☆悩んでいる方にひとこと
身体は自分で治す力があると思うので、先生のアドバイスをうけながら内臓を丈夫にし、
内側から整えていけば、自然と外側も整ってくると思います。
改善 手
☆先生からのコメント
「内側からは漢方薬を飲み、外側からは漢方の軟膏、食事などに気をつけていたら、
痒みがなくなり、眠れるようになり、肌も丈夫になってきました」
まさに私が指導している通りのことを書いてくださっています。
その結果
「肌が丈夫になってきたので、掻いてもひどくならず、回復も早くなりました」
当初は本当にひどい状態でした。
5年後の現在は、赤みや掻き傷が消えました。
乾燥が残っているので全身を潤す漢方薬と皮膚に良い栄養補助食品を飲んでくださっています。

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植松光子
専門家

植松光子(薬剤師)

有限会社ウエマツ薬局(漢方薬膳サロン ウエマツ薬局)

症状や悩みに合わせた生薬を煮出す「煎じ薬」を取り扱う漢方専門薬局。「ほっとできるサロン」としてアトピーや不妊のほか心身の悩みに寄り添い、薬膳の知識や適切なスキンケアをアドバイス。

植松光子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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