冬の肌トラブル対策と漢方
立春になり、寒くても光の春となりました。
万物が冬眠から目覚め、生長していく時期です。
植物が発芽し、花粉が飛び始め、花粉症も起きてきます。
前回書きました、鼻水くしゃみの多い花粉症とはまた違う症状の花粉症も出てきます。
目が赤くなったり、顔や、首、肩にブツブツと赤い湿疹ができたりする花粉症です。
私はこれに「赤い花粉症」と名づけました。
私の造語です。もし既にお使いの方がいらっしゃったらごめんなさい。
以前は冷え性で鼻水くしゃみの多い「青い花粉症」が多かったのですが、
最近は「赤い花粉症」が増えて来たような気がします。
原因は地球の温暖化やストレス過剰だと思われます。中医学では温病(うんびょう)と言います。
昔はなかった症状です。
地球の気温も年々上がってきました。北極の氷も沢山溶け始めています。
コロナ禍で子供達までストレスの渦の中です。
体の中がカッカと熱くなっています。鼻水、くしゃみは体が冷えている時に起きる症状です。
目が充血し、花粉がついたところが赤くなるのは、体に熱がこもっていると出やすい症状です。
ただし赤い花粉症と青い花粉症が混ざって出ている方もいます。
予防し、症状を軽くするためにはまず「敵」から身を守りましょう。
そのためにまめに顔を洗いましょう。花粉が飛んできて肌に当たったところが赤くなります。
ですから主に花粉が入りやすい上半身、顔、首、肩が赤くなりやすいのです。
赤くなるのは、花粉の蛋白質が汗で溶けて皮膚から吸収されるからです。
蛋白質というのは身体にとって異物です。敵なのです。
花粉が鼻の粘膜から入ると体は追い出そうとして、大くしゃみをします。
「目や皮膚が赤くかゆくなる赤い花粉症」は私の観察では肌は赤く乾燥して、
暑がりでアトピーがあるかたに多いように感じています。
肌が乾燥していると、きめが粗いので花粉が付きやすいのだと思います。
根本的解決法
基本的には丈夫な肌を作って、花粉がついても反応しないようにしておきましょう。
時間がかかりますが、いつか丈夫になります。
「よく噛んで、肉や卵の蛋白質がアミノ酸になって、小さく細かくなり、
小腸から肝臓に行って、そのアミノ酸からまた新しい皮膚が作られる。」
この過程が大事なポイントです。
ゆっくり食べる、食べすぎない、よく噛む。
いけないものは揚げ物、辛い物、チョコレート、コーヒー、酒など体を熱くする物のとりすぎです。
野菜、特に葉物野菜は熱をとりますから毎食100g 1~2皿とりましょう。
早くたっぷり寝る。寝ている間に栄養やエネルギーが貯えられ、肌が潤うのです。
人の体は熱からず寒からず、ちょうどいいのが健康です。
中医学は「バランスの医学」です。
からだのバランスを養生と漢方薬で整えていくのが根本思想です。
運動会の綱引きで紅組、白組の力がぴったり同じで、綱をひいても押しても
びくともしない状態がバランスの取れた健康な体なのです。