小正月の小豆粥は胃腸のお助けマン

植松光子

植松光子

小正月の1月15日に邪気を払い一年の健康を願って、小豆粥を食べる風習があります。
小豆のように赤い色は邪気を払う、という考えからです。

小豆粥

実は薬膳や食養の面から考えると、小豆粥は深い意味を持っています。
お正月のごちそうのあと、胃腸は働きすぎて疲れてきます。
そこで七日の七草がゆで少し胃を休め、さらに15日の小豆粥でデトックス、というわけです。

いつも適量の食事は健康に良い事です。
胃はいつも食事と食事の間は空っぽがよいのです。
でも食べ過ぎると、胃がもたれたり、ゲップが出たり、
また脂肪もたまり、不健康になります。

中医学では「あなたが食べたものは皮膚の下に溜まる」と言い、
ニキビやアトピーが悪化します。
これらの食べ過ぎてたまった汚いものを中医学では「湿」と呼びます。
小豆は「湿邪」という邪気を払うのです。

小豆の働きは他にも、むくみ、尿が出にくい、体が重だるい、
などの症状によく、毎日とるとよいです。
塩分を排出するカリウムを特に多くもち、赤い色素は抗酸化作用をもつアントシアニンです。

たまには美味しいものをおなか一杯食べたいという願望も人にはあります。
しかし健康を保ちたい。そこでデトックスの日を設けたのではないのでしょうか?
昔も今も変わりません。素晴らしい知恵です。
またおかゆは実は素晴らしい食べ物なのです。
おかゆに関しては後日述べましょう。

小豆粥の作り方


《材料》
米1合  あずき大さじ一杯
水はコメの7倍

《作り方》
材料を圧力釜に入れておもりが回り始めたら、1分で火を止める。
おもりが降りたら、ふたを開けて、弱火にかける。
水分が減って食べやすい濃さになったら火を止め、塩少々入れて出来上がり。

圧力釜がなければ、炊飯器でおかゆの機能で炊いてください。
水の分量が大事です。
余分に炊いて冷凍保存しておくと便利です。

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植松光子
専門家

植松光子(薬剤師)

有限会社ウエマツ薬局(漢方薬膳サロン ウエマツ薬局)

症状や悩みに合わせた生薬を煮出す「煎じ薬」を取り扱う漢方専門薬局。「ほっとできるサロン」としてアトピーや不妊のほか心身の悩みに寄り添い、薬膳の知識や適切なスキンケアをアドバイス。

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