冬の肌トラブル対策
昆布は性能のよい電気掃除機のようなものです。
体にたまったぶよぶよした水分の塊、痰のようなものをとる働きがあります。
「痰湿」と中医学では言います。
その昆布で巻いたニシンの昆布巻きは我が家の正月料理の定番です。
結婚して初めて作った正月料理。
夫がことのほか気に入り、毎年欠かさず暮れには作っています。
ニシンも私の郷里ではあまり口にしない魚でしたが、それ以来私も大好きになった料理です。
一昔前、北海道では大変な豊漁で、ニシン御殿と呼ばれた豪壮な民家が立ち並んでいました。
地元の人はご飯のように食べたそうです。
そのニシンと昆布はことのほか相性がよく、かんぴょうで縛ってコトコト煮ます。
癖になるおいしさです。数の子はニシンの子です。
痰湿とは風邪の時の粘々した痰や、蓄膿症の膿のような鼻水・鼻茸・
盛り上がった大きなホクロやニキビ・むくみ・ポリープ・子宮筋腫・脂肪・
コレステロール・多嚢胞性卵巣などなど。
なんとなくイメージが湧きましたか?
家の中をきれいにするときは、お花を飾ったりする前に大掃除をしますね。
それと同じできれいな健康な体を作るのには、栄養を摂る前に体の大掃除をしましょう。
長寿を願うおせち料理とともに、体の掃除をしてくれる昆布などの海藻類を
一緒に摂ることは薬膳の理にかなっていると思われませんか?
のどのつまりも「痰」悪夢も「形のない痰」といい、すべて「痰」とはよくないものなので
漢方薬でも痰湿に使う生薬が多くあります。
代表的なものに鳩が食べるのでハトムギと言われる「薏苡仁(ヨクイニン)」。
他には冬瓜の種や桔梗、今回述べた昆布の仲間 海藻(ホンダワラ)なども
痰を除いてくれる生薬です。