夫婦モラハラの原因と子どもへの影響・連鎖

大塚麻由実

大塚麻由実

テーマ:モラハラ

夫婦間のモラハラ(モラルハラスメント)は、ある日突然生まれるものではありません。
その背景には、本人が育った家庭環境や幼少期の経験が深く関わっていると考えられています。
そしてその影響は、次の世代——つまり自分の子どもにも及ぶことがあるため、決して見過ごすことはできません。

モラハラの原因となる家庭環境

モラハラの背景には、主に次の2つの家庭環境が見られます。

男尊女卑の考えが根づいた家庭

父親が支配的で、母親が常に従うような環境で育つと、
「男性のほうが上」「女性は従うもの」という価値観が無意識に刷り込まれます。

その結果、成長してからも「自分のほうが正しい」「相手を支配して当然」と考え、
相手を見下すような言動を取るようになります。
これが、モラハラ行動につながるケースのひとつです。

過保護・過干渉な家庭

一方で、親が子どもに過剰に干渉したり、失敗する機会を与えない環境も問題です。
こうした家庭では、子どもが「自分で考えて行動し、乗り越える経験」を得られません。

その結果、自分に自信が持てず、常に「誰かに認めてもらわないと不安」という気持ちが強くなります。
この不安を埋めるために、相手をコントロールしたり、束縛するような行動を取ることがあります。
これもまた、モラハラの一因です。

モラハラ家庭が子どもに与える影響

モラハラのある家庭で育つと、子どもは常に緊張した空気の中で生活することになります。
お父さんが怒鳴り、お母さんが泣いている——そんな光景が続くと、
子どもは深く傷つき、「人を信じることが怖い」と感じるようになります。

また、常に親の顔色をうかがうため、
自分の気持ちを抑え込み、言いたいことが言えない性格になってしまうこともあります。

モラハラは“連鎖”する

モラハラ家庭で育った子どもは、成長してから同じような関係を築いてしまうことがあります。
男の子なら、父親のように相手を支配しようとし、
女の子なら、「自分が我慢すればいい」と思い込み、相手の支配を受け入れてしまう傾向が見られます。

こうして、モラハラは世代を超えて連鎖することがあるのです。

連鎖を断ち切るために

モラハラをやめるために大切なのは、
まず「自分がそうした行動をしているかもしれない」と気づくことです。

そして、ひとりで悩まずに、カウンセラーや信頼できる第三者に相談してみることも大きな助けになります。

ご夫婦の間で「それはモラハラでは?」と言われたとき、
それは責められているのではなく、変わるきっかけかもしれません。

家庭の中での「きつい言葉」や「支配的な態度」に自分で気づけたとき、
人は少しずつ変わることができます。

そして、夫婦が互いに勇気を持って向き合い、行動を起こすこと——
それこそが、モラハラの連鎖を断ち切るための最初の一歩なのです。

まゆみ夫婦問題相談オフィスでは、認知行動療法(CBT)とリフレーミングシートなどを用いて、思考、感情、行動のつながりに注目して、感情のパターンを自分で理解できるように導いています。

また状況に応じた相手への伝え方などを、カウンセリング時やLINEを通じて常時コーチングしています。

埼玉・川口を拠点に全国からオンライン相談も承っておりますので、遠方の方や外出が難しい方も一度ご相談ください。

ご予約・お問い合わせは、まゆみ夫婦問題相談オフィス
からお気軽にどうぞ。

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大塚麻由実(カウンセラー)

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夫婦関係や家族に関する悩みを専門とするカウンセラー。問題の捉え方や対人関係の傾向などを分析し、1回のカウンセリングで関係改善への気づきを得られるようアドバイスします。一人でもカップルでも相談可能です。

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