PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

新しいスタートを切るシニア世代の起業を親身にサポート

シニア世代の起業を支援する会計の専門家

辻村登志子

辻村 登志子(つじむら としこ)さん
会社設立10周年で感謝状をもらった辻村さん

#chapter1

起業の計画段階から相談することで、助成金や借入金制度に関するアドバイスも

 シニア世代になっても元気で活躍する人が増えている現在、定年後の第二の人生のスタートにあたり、起業という選択も多くなっています。シニアの企業支援に力を入れている「辻村会計事務所」の代表税理士・辻村登志子さんは、その流れを実感しています。

「私自身は10年以上前からシニアの起業支援に取り組んでいますが、ここ2、3年、特に多くの相談を受けるようになりました。シニア限定で受けられる国からの助成金や借入金の制度など、社会的な受け皿もできていて、時代の変化を感じます」

 辻村さんの元には、定年退職した人や早期退職で起業を決意した50代、60代の人が多く訪れます。
「生涯現役で、その人だからこそできることをしていけるよう、過去に培った業績を埋没させずに生かしていくお手伝いが会計面からできればと思います。業種は幅広いですが、人脈を生かしてコンサルタントとして起業されるケースが多いですね」

 すでに起業している人が困って相談に来ることもあります。
「まずは営業に回ることばかり考えてしまい、お金の管理は後回しになっているようです。その結果、入ってくるお金が急激に増えて混乱したり、資金が足りなくなったり、どちらにしても大変な状況になってしまいます。財務会計も大切ですが、先を見越して予算を管理する『管理会計』も大切です。会社が大きくなれば部門別にしていく必要もあります。管理会計をしっかりすることで意思決定のスピードアップができて、会社は成長できるはず。逆にそれができないと、後々しんどくなってしまいますよ」

 助成金についてのアドバイスなどもできるため、できれば起業前の計画段階で、「それが無理でもなるべく早い段階で相談してほしい」と辻村さん。

#chapter2

月に1回の面談の中で言葉を交わし、会計業務以外の相談にも柔軟に対応

 お金の計算や書類のやりとりだけでは終わらず、対面で会話することを大切にするのが辻村さんの仕事のスタイルです。決算時期だけでなく、月に1回は必ず面談の機会を設けて、帳簿を見ながら話をします。会計事務所として、シニアの起業支援に限らず幅広い業務を担当してきた経験から、いろいろな相談に対応できるのも強みです。

 10年以上前から担当しているある会社では、帳簿やお金の流れの管理だけではなく、社内の人間関係の相談に乗ることもあったそうです。
「実際にあって会話していく中で、お金以外の問題が見えてくることもあります。会社のトップはそれを社内では吐き出せないので私に話してくれるのかもしれませんね。私自身、真剣に、親身になってサポートしたいという気持ちがあるので、できる限り相談に乗ります」

 辻村さんの積極的な関わりもあって、会社はその後大きく成長。創立10周年を迎えた時には社長から感謝状をもらいました。

「最初の頃は本当に大変な状況でしたが、今では社長も従業員のみなさんも、いつでもにこにこして楽しそうに仕事をしているのが印象的な会社になりました。お客さんの会社が成長するのは本当にうれしいことなので、私も笑顔になります」

 こうした人間味のある取り組みが口コミで評判を呼び、サポートを受けたいというシニア起業家の輪が広がっているそうです。

明るい笑顔が印象的な辻村さん

#chapter3

「お客さんの喜びは、私の喜び」の思いを胸に起業家の良きパートナーを目指して

 大学卒業後、専門学校の簿記の講師として教壇に立った経験を持つ辻村さん。「人と話すのが好き」と言い、ハキハキとした明るい口調と、難しい言葉を極力使わず、わかりやすく説明する姿勢には、当時の経験が生かされているようです。

 「試算表、賃借対照表、損益計算書など、経営には不可欠ですが一般の方はおそらく聞き慣れないものがたくさんあります。経営者の中にも初めて見るという方もいますね。お客さんの希望に応じて、簡単なものを作ったり、注目すべき箇所にマーカーで印をつけたり、できるだけ理解してもらえるように工夫しています」

 こうした努力は、お客さんのためであり、辻村さん自身のためでもあるといいます。
 「数字の計算や表作りだけでは、私がおもしろくないんです。どうすればお客さんに喜んでもらえるか常に考え、何を求めているのかキャッチしてそれに応えるというのは私の喜びでもあります。一緒に考え、一緒に悩んで成長していけるような関係を築いていくのが目標です。そのためにも、会社の立ち上げからサポートしていきたいという思いがあります」

 「お客さんと話している時が一番楽しい」と笑顔で語る辻村さん。人と人とのつながりを大切にした親身なサポートで、第二の人生を支えてくれる頼もしいパートナーになってくれそうです。

(取材年月:2019年1月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

辻村登志子

シニア世代の起業を支援する会計の専門家

辻村登志子プロ

税理士

辻村会計事務所

シニア起業家の会計業務全般を、起業の計画段階からサポート。面談を重視し、会話をしながら顧客のニーズをキャッチします。分かりやすく丁寧な説明を心がけ、会社を成長させるお手伝いをします。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ大阪に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または朝日新聞が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO