大学入試 志望理由書対策コラム「基本編」5回連続シリーズ、はじめます!
目次
合格だけじゃない!志望理由書が君の人生を整える理由とは…?

オフィスカタリストの角野裕美(カドノヒロミ)です( ..)φ
私は、国家資格キャリアコンサルタントとして、
また長年、大学受験のための予備校の講師として、
多くの受験生と向き合ってきました。
その中で、受験生が陥りがちな大きな誤解があります。
それは、
「志望理由書=難関大学に合格するための、華々しい経歴と、
耳に心地良い理想を並べた書類」
なのだ、という考え方です。
このような誤解を解き、なにより、
志望理由書が持つ真の、そして圧倒的な意義
を皆さんに伝えるべく、
講師のカドノと
総合型選抜での大学合格を目指すサオリさん(仮名)
との対話を通じて、
「これは私のコトじゃない?」と、
腑に落ちる程にあなたに届けられるよう、
そして、志望理由書を書き上げられるべく、
計5回にて、組み立ててまいります。
サオリさんの「不安とライバルに勝てない」という思い込み
サオリ:
「カドノ先生、私、総合型選抜で、たとえば、関関同立の文学部に
入りたいんですけど、
正直、志望理由書が全然書けなくて……。
うちの高校、いわゆる中堅校で、志望校への進路実績も少ないし…。
バレーボール部の部活動も、そこまでの大きな大会にもでていないしなって。
どうせ偏差値の高い進学校のライバルには勝てないって思っちゃうんですよね。
合格のためには、それらしいすご~い経験や実績を書かないとダメなんでしょう?」
カドノ講師:
「サオリさん、あなたが抱えるその不安、
実は多くの生徒が持ちがちな悩みなのよ。
特に偏差値的には中堅校、といわれている高校の生徒さんから、
よく聞く言葉です。
高校での学力的な評価があまり高くない、
目立った部活動の実績もない、
そんな状況だと『書く材料がない』
と考えてしまうのは、
本当の志望理由書の意義を
理解していないだけ、
なんですよ。」
サオリ:「(えっ?……)」
カドノ講師:
「でもね、最初に断言させてください。
『それらしいすご~い経験や実績』だけ書いて、〝ドヤッ〟って顔をしても、
合格はできません。
なぜなら、大学側は、
サオリさんにしか書けない個別具体的な言葉と、
将来への真剣な覚悟を見たいからなの。
そして、志望理由書が持つ本当の意義は、
単なる合格という短期的なゴールとは、
比べ物にならないくらい大きくて、あなたの人生全体に関わること、
なのだということまず、わかって欲しいの。」
合格を超えた「ライフキャリア」という視点
カドノ講師:
「私は、受験生の志望大学への合格をサポートするのが仕事ですが、
それ以上に、皆さんが感情的な「承認欲求や合格による安心感」と
社会的な「難関大への入学という評価」を満たし、
その先の充実した人生を送れるように導くのが役割、
だと考えています。
Catalyst(カタリスト)というネーミングも、そこが由来です。」
サオリ:
「充実した人生…ですか。
正直、今は、合格すれば安心できる、
すごいって言ってもらえる、それだけを考えています。」
カドノ講師:
「もちろん、それらは重要なモチベーションです。
しかし、合格後のサオリさんにとって、もっと重要になるのが
『ライフキャリア(生き方そのもの)』という視点です。
あなたは今、高校生の10代から、
今後、何十年も続く人生の進路を決める重要な段階
にいるのは、わかるかな。」
志望理由書を書くというプロセスは、
『自分はこれから、どのような社会で、どう生きていきたいのか?』 という問いに、
真正面から向き合う、
非常に意義深い時間なんです。
•単に難関大学に入ることだけが目的ではない。
•なぜ、その難関大学なのか?
•なぜ、その文学部で、何を学びたいのか?
•その学びが、将来の職業や、君が感じている社会問題意識と
どう繋がるのか?
サオリさんが、このプロセスを通じて、悩み、迷い、調べ、
あらゆる要素を加味することで、
個別具体的な、サオリさんの『自分自身のキャリア』の方向性
が定まっていく
のね。
この自己理解と将来設計の深さが、
結果として、
ライバルに差をつける最高の、あなたしか書けない志望理由書になるんですよ。」
ライバルに勝つための「自分だけの物語」
サオリさん:
「でも、やっぱり、進学校の子たちの『高校時代に国際ボランティアで活躍しました!』
みたいな経歴には勝てない気がしちゃって…。
書くことが本当に、その、少ないんです。」
カドノ講師:
「そう思い込んでいるだけじゃないかな。
サオリさんが所属する高校が、
世の中的には中堅どころとして、いわゆる勉強的な評価を受けていないとしても、
心配ありません。
大学側が見たいのは、
『華々しい実績』ではなく、
その『実績の裏にある、サオリさんの価値観や思考』
だから、なのよ。」
サオリ:
「あぁ、ふぅ……。」
カドノ講師:
「例えば、華やかな実績がなくても、
サオリさんの地元には、
広くには、知られていない文化的な活動や産業があるかもしれません。
それを高校生として地道に調べてみた、
あるいは、高校の授業で、一つの文学作品に深く感銘を受け、
そこから社会のある問題に気付いた。
そんな個別具体的で、あなたしか持っていない視点や、
地元の課題を解決したいという熱意こそが、
『書くためのネタ』になるんだってことを、まず理解しましょう。」
カドノ講師:
「つまり、まず、サオリさんがやるべきことは、
大学への合格だけをただただ、考えることではなく、
まずは、
1.自分史を振り返り、過去から現在に至るまでの『志望理由の原石』を見つけ出す。
2.志望大学学部学科のシラバスや教授の研究を徹底的に調べ上げる。
3.卒業後の進路を明示し、それら全てがマッチングした一貫性のある物語を紡ぎ出す。
これらの作業は、
『ライフキャリアを明確に見つめ』
『自分自身が何を学び、どのような社会問題意識を持つか』を言語化する、
最高のトレーニングになります。
単なる難関大合格のツールではなく、
『あなたの人生の設計書』 を書くのだと考えて欲しいの。
それがなによりまず、志望理由書を書くことの意義であり、
大きな意味でもあるのよ。」
サオリ:
「自分のために、人生の設計書を書く…。
そう考えると、何もわからず、ただただ書けないっていう
プレッシャーから、むしろ、
『早く自分を掘り下げたい』という気持ちに変わりましたっ!
私でも、難関大学に、志望理由書という武器を使って合格できるかもしれない、
とも思えるようになりました。これを機に、頑張ります。」
最後に:講師のカドノからのメッセージ:
明日から即実践できること!
さあ、サオリさんが抱えていた不安は、
志望理由書を書く真の意義を知ることで、
「自分だけの物語」を紡ぐ意欲へと変わりました。
明日からすぐ取り掛かるべきことは、
「単なる合格」という思考の枠を外し、
自分の人生を見つめることです。
「志望理由書作成のためのノートを新しく一冊用意し、そこに、
『大学卒業後の自分』が、どんな職業に就き、
『どんな社会問題の解決に貢献しているか』
『そのためには、どのような学部学科や学びがあるのか』を、
箇条書きで10個書き出してみましょう!」
この未来の視点こそが、志望理由書という武器を最強の「人生設計書」に変える、
最初の一歩になります。
続く第2回では、この
「ネタがない!」を乗り越えるための具体的な「自分史」の掘り起こし術について、
解説していきます。
どうぞ、ご期待下さい。
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