「課題文が掲載されていない」小論文過去問の活用方法とは…?

角野裕美

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テーマ:高校生の疑問にお答え

オフィスカタリストの角野裕美(カドノヒロミ)です( ..)φ


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過去問の課題文が省略されていても、使う意味はあるのか


先日、ある受験生からこんな相談を受けました。

「講座でオススメされたので、大学入試小論文の過去問を探してみました。
確かに、多くの大学のHPで挙ってはいたものの、肝心の課題文の内容が、
著作権の関係で掲載されていないことが多いとわかりました。
これでは練習にならないのではないか、と思うのですが…」



確かに、著作権の関係で課題文が省略され、
設問だけが掲載されているケースは少なくありません。
では、そのような過去問に取り組む意味はあるのでしょうか。

過去問の本質的な役割からとらえると…!

過去問の最大の価値は、
「大学がどのような力を受験生に求めているか」
を知ることにあります。

設問文だけでも
「いくつの設問が出されているのか」
「要約力を試しているのか」
「意見展開を求めているのか」
「どの程度の字数での受験生の意見を求めているのか」
などなど、

つまりは、
出題形式や文字数制限から、大学の評価基準を推測できる

ということで、
課題文がなくても「設問分析の練習」は十分に可能
だといえますよね。

「設問」から得られる学習効果とはなにか?

先の過去問の本質のところでも述べましたが、よりご説明をすると、
課題文がなくとも、以下のような力を鍛えることができますよ、ということ。
それは…!

○答案構成力:文字数や制限時間を意識して、序論・本論・結論の流れを組み立てる練習
○テーマ把握力:引用元が明示されていれば、
        教育・医療・環境・情報社会などの分野を特定し、
        事前知識を蓄える準備ができる
○設問意図の読解力:「大学が何を問いたいのか」を設問文から読み解く習慣がつく


課題文がない場合でも工夫をすれば…!

課題文が省略されていても、工夫次第で演習は可能です。

○引用元を自分で探して読む
○類似テーマの新聞記事や評論文を代用する
○設問に対して「自分ならどう答えるか」を考え、答案を実際に書いてみる


このようにすれば、「課題文なし」でも論理展開の訓練は十分にできるのです。

過去問を使う意義をまとめると…!

◆設問分析力
◆出題傾向の把握
◆答案構成の練習

これらは課題文がなくても鍛えられる力です。
むしろ、「設問から大学の意図を読み解く」ことに重点を置くことで、
過去問はとても有効な学習資源となることが、わかります。

小論文を学ぶ、多くの受験生へのメッセージ

課題文がなくても「できること」は必ずあります。 大切なのは、与えられた条件の中で工夫し、自分の思考を深める姿勢です。

工夫する力は、本番での柔軟な対応力につながる
一歩一歩の積み重ねが、確かな自信を育てる
どうか焦らずに、日々の学びを自分の力へと変えていってください。

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角野裕美(講師)

Office Catalyst(オフィス・カタリスト)

様々な職業体験と予備校講師の実践を基にカウンセリングを行い、個別の要望に沿って指導。総合型・推薦入試で必須の志望理由や自己推薦の書き方、小論文・面接対策を受験生だけでなく保護者にもアドバイスが出来る。

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