コロナ対策資金繰活用法(9) 補助金採択までの道
私が小規模事業者持続化補助金を採択されるためには何をするのかについての舞台裏を述べようと思います。立派なタイトルとは違い中身は「地味」です。今回のキーワードは「地道」です。また、体験談ですから決して普遍化できません。
小規模事業者持続化補助金の獲得手順は勧誘チラシと公募要領に記載されています。まずはこの2種類の文書をよく読む必要があります。採択決定までの手順は次の通りです。
① 経営計画・補助事業計画を立てる
② 商工会議所・商工会から要件を満たしているか確認を受ける
③ 商工会議書・商工会から事業支援計画書を入手する
④ 提出する
⑤ 採択結果が郵送される
最初に注目するのは「地道な取り組み」を述べる必要がある点です。私は最初ここを重視しませんでした。しかし、公募要領には「地味な取り組み」が述べられている以上は経営計画も必然的に事務な取り組みを担保する必要があります。
二番目に注目するのは、商工会議所等のチェックが入るということです。小規模事業者にはこのような計画を立てる専門の人間がいないことが多いです。この種の人は結構な高給取りですが仕事が常にありません。零細企業では雇用する余裕がない可能性が高いのです。
この為に、外部専門家との連携が必要となり、公募要領では最も近い存在が商工会議所等であるという立場です。「事業支援計画書」が入手できなければ先には進めませんので、地元の商工会議所等を説得する必要があります。
経営計画書の世界において「地味な計画」とは実行可能でかつ実現可能な計画を意味します。言い換えるなら売上成長率や利益成長率が急ではない計画です。私が昔支援した計画では「地味さ」が出来ていなかったように思います。なぜなら、地味な計画では逆に説得力が弱いと感じていましたが、あくまで公募要領を逸脱してはいけません。
経営計画制定は次のステップを踏みました
① 公募要領をよく読み、加点要素に注目する。
② 将来のあるべき姿を検討するのにSWOTをかけたのちに中期計画を立てる。
③ 現状を把握する
④ 実現可能な方法であるべき姿に近づく方策を検討するのに経営力向上計画を立てる
⑤ 提出用経営計画を経営力向上計画をベースに立てる(コピペともいう)。
⑥ 提出用経営計画の中で自社の特徴と強みを強調する。
⑦ 経営計画の中から最優先で実施しなければならない時刻を補助事業とする。
⑧ 補助事業が終わった時に効果測定できるよう指標を用意する
⑨ 目標数値を入れる
⑩ 事業支援計画を書きやすくする。
小規模事業者持続化補助金の申込書に記載するべき経営計画と補助事業計画を立てるのに重要な要素はあくまで「実現可能性」です。立案を自身で完結させるより他者にも見てもらう方がいいでしょう。自分では思い込みもありますから。
また、補助金採択では下駄をはかせてくれる場合があり、これを加点要素といいます。加点要素は募集要項に書いていますからしっかり見る必要があります。加点要素が存在するのはその要素をできる限り織り込みます
②以降は普通科高校の授業中の様子と大きく変わりませんが、唯一異なるのは商工会議所等が書く「事業支援計画書」が存在することです。「事業支援計画書」を書きやすくするには、実現可能な計画を立案することです。
以上が出来れば小規模事業者持続化補助金の採択が近づくのではないかと思って、実際に提出しました。