認知症の種類と症状、原因、予防と治療法について
子宮頸がん検診、細胞診、クラス分類、ベセスタ分類、CIN分類と漢方治療について
子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部にできる、女性特有のがんです。
子宮頸がんの主な原因は、発がん性のヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。
HPVは主に性交渉感染ですので、性交渉の経験のある人なら誰でも感染する可能性があります。
ウイルス感染し、軽度・高度異形成となった場合でも、
およそ90~95%の人は自己免疫力で、ウイルスを排除し、がんに至らずにすみます。
残りのケースではHPV感染により細胞が異形成を起こし、10年程度の年数をへてがん化します。
女性では、乳がんについで発症率、死亡率ともに第2位です。
日本では年間約12,000人が子宮頸がんを発症し、約3,500人が死亡しています。
死亡に至らない場合でも、子宮の摘出により妊娠や出産ができなくなることもあります。
とくに20~30代の女性では、発症するすべてのがんで死亡率が1位になっています。
子宮頸がん検診なら、「がんになる前」に発見可能
子宮頸がんは、初期には症状がほとんどなく、自分で症状を感じる頃には
病状が進行していることが少なくありません。しかし、子宮がん検診を受けることで、
前がん病変やごく初期の子宮頸がんの段階で発見することができます。
早期に発見できれば、子宮を摘出することなく子宮頸部の異常な組織を
レーザーや高周波メス(電気メス)で円錐状に切りとる「円錐切除術」でほぼ完治できます。
手術時間は一般的には5~10分程度で、2泊3日程度の入院で行います。日帰り手術の施設もあります。
円錐切除術では子宮を摘出しないため、術後も妊娠・出産が可能です。
しかし、頸部が切除されるため子宮口が広がりやすくなり、流産の危険性がすこしだけ高くなります。
なお、円錐切除術で切り取った組織を詳しく検査した結果、
進行した子宮頸がんであれば、子宮を摘出する手術が必要になることがあります。
扁平上皮癌の場合、最悪上皮内がんであったとしてもほぼ100パーセント完治します。
子宮頸がん検査は女性の常識
しかし発見が遅れると、大切な子宮の全摘だけでなく、命を落すことにもなりかねません。
子宮頸がんの検査方法は、大きめの綿棒と歯間ブラシのような器具を使い、
子宮頸部や頸管を軽くこすって細胞を採取するといった検査です。痛みはほとんど感じません。
面倒だから、恥ずかしいから、とためらわず、積極的に受診しましょう。
子宮頚癌検診の結果は、クラス1~5の5段階で返ってきます。
■細胞診のクラス分類
クラス1(陰性) 正常
クラス2(陰性) 炎症はあるが正常細胞
クラス3a(偽陽性) 軽度~中度の異形成細胞がある
クラス3b(偽陽性) 高度の異形成細胞がある
クラス4(陽性) 上皮内がんを想定する
クラス5(陽性) 浸透がんを想定する
診断の結果クラス3a以上の場合は精密検査を行います。
この「クラス分類」は、分かりやすくて便利ですが、国際分類である「ベセスダシステム」に
基づいた分類に変更することが推奨されるようになってきました。
ベセスタ分類は異形成のレベルを「軽度」と「中等度と高度」との2分類にまとめ「HPV感染」を重視し、
HPV感染があると考えられる場合は、精密検査が必要なレベルに分類されます。
【ベセスダ分類による細胞診結果の取り扱い】(扁平上皮系)
NILM(クラス1・2) =正常な細胞のみ。対応は定期検診を続ける。
ASC-US(クラス2・3a) =異形成と言い切れないけれど細胞に変化がある。
対応はHPV検査をして「陰性」なら1年後細胞診、「陽性」ならコルポ診、生検。
ASC-H(クラス3a・3b) =高度な細胞異型の可能性があるが確定できない。
対応はコルポ診、生検。
LSIL(クラス3a) =HPV感染や軽度異形成と考えられる。
対応はコルポ診、生検。
HSIL(クラス3a・3b・4)=中等度異形成・高度異形成・上皮内癌と考えられる。
対応はコルポ診、生検。
SCC(クラス4・5) =明らかな扁平上皮がんと考えられる。
対応はコルポ診、生検。
コルポ診とは、子宮の出口付近を拡大して観察する診断方法です。
診断結果により、病変の一部を採取して「組織診」をおこないます。
組織診から単純な炎症なのか、異形成なのか、悪性かどうかをより詳しく診断します。
●HPV検査
HPV検査と細胞診との併用により病変検出率がほぼ100%に高まることが報告されています。
HPVには多くのタイプがあり、がんになる可能性の高い高リスク型HPVが陰性であれば、
将来がん化する可能性は低いのです。検診後、半年に一度程度の経過観察が非常に重要です。
●組織診
組織標本はCIN分類では、分化傾向の乏しい未熟細胞が重層扁平上皮の
基底膜から表層に向かって広がる程度により3段階(CIN1、CIN2、CIN3)で評価します。
CINは、ヒトパピローマウイルスの感染が密接に関与しており、
CIN1はHPV感染の組織像、
CIN2はHPV感染の範疇と腫瘍性変化を伴った細胞が混在した組織像、
CIN3はHPV感染細胞が腫瘍細胞に移行し置換された組織像と考えてよい。
•CINのgradeが高いほど浸潤癌に進展(CIN1は1%、CIN2は5%、CIN3は>12%)する。
子宮頸癌の大半を占める扁平上皮癌は、異形成という前癌病変を経て発症します。
CIN1は軽度異形成、6カ月ごとに細胞診とコルポスコピーでフォロー。
CIN2は中等度異形成、3~6カ月ごとに細胞診とコルポスコピーを併用して厳重なフォロー。
ここまでは自然治癒する可能性が高いため、経過観察が一般的です。
CIN3は高度異形成と上皮内癌が含まれます。
ここでは自然治癒の可能性は低く、治療を検討する。
子宮がん検診の結果の見方
時々、細胞診結果のクラス3aを子宮頚癌クラス3と混同される方がいますが、全く違います。
クラス3は殆どの人が経験あると思いますが、必ずしも異形成だとは限りません。
性感染症や炎症が酷い場合なども3aに分類されることがあります。
従って、この機会に性感染症の検査を受け治療が必要ならば治療し、
生活を見直し改善して免疫力を上げるような生活を送ることをお勧めします。
後日再検査で1や2に戻る場合が多いのであまり不安がらずにいてください。
万が一何か見つかっても初期ですし、すぐ対処も出来ます。その為の検査なのです。
初めてクラス3aが出て「3ヵ月後にもう一度検査」と言われても
3ヶ月で炎症が治まって自然にクラス1や2に戻っていれば、半年後にもう一度検査をして、
2回連続でクラス1や2が出れば後は普通の人と同じように1年毎の検診となります。
逆に、もし連続でクラス3aが出たら、
その一部にクラス3bつまり高度異形成が混ざっていないかを確かめるために「組織診」をします。
この検査でも「軽度異形成」と言う結果が出れば、自然に正常に戻る可能性のほうが高いので、
「また3ヶ月ごとに癌検診を受けましょう」と言う事になります。
大体、7~9割が2年以内に正常に戻るというデータがあります。
残りの1~3割は残念ながら、軽度異形成の状態から徐々に高度異形成を経て癌へと進んでいきます。
ただし、正常な細胞が癌になるまでに3~7年かかるといわれていますから、
3ヶ月毎や半年毎にきちんと検査を受けていれば、癌になりきる前に発見する事ができるのです。
高度異形成は、何もせずにほっておくと数年のうちに癌化する確率が高いといわれています。
また、細胞診では「高度異形成」でもより詳しく調べてみると
「上皮内癌」という癌のごくごく初期の段階が混ざっていることもあるので、
クラス3bが出たら、普通はさらに詳しい検査をして治療の方針を決めていきます。
定期的な子宮癌検診は、この段階で早期発見し、
子宮を残したまま(妊娠できる状態)を保ったまま完治できることを目的としているのです。
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子宮頸がんのほとんどは扁平上皮系なのですが、念のため、ここでは
腺細胞系のベセスダ分類を記します。
■腺細胞系
ベセスダ分類
AGC (Class3) 腺異形または腺がんの疑い
コルポ、生検、頸管および内膜細胞診または組織診を行う
AIS (Class4) 上皮内腺がん
コルポ、生検、頸管および内膜細胞診または組織診を行う
Adenocarcinoma (Class5) 腺がん
コルポ、生検、頸管および内膜細胞診または組織診を行う
other malig (Class5) その他の悪性腫瘍 精密検査 病変検査
上記までは細胞診の分類を記しましたが、以下に子宮頸がんの進行期分類を記します。
◎日本産科婦人科学会臨床進行期分類(2011年~は従来の0期は削除されました。)
Ⅰ期:癌が子宮頸部に限局するもの(体部浸潤の有無は考慮しない)
Ⅰ期:組織学的にのみ診断できる浸潤癌。
肉眼的に明らかな病巣はたとえ表層浸潤であってもⅠB期とする。
浸潤は、計測による間質浸潤の深さが5㎜以内で、縦軸方向の広がりが7㎜を超えないものとする。
浸潤の深さは浸潤がみられる表層上皮の基底膜より計測して5㎜をこえないものとする。
脈管(静脈またはリンパ管)侵襲があっても進行期は変更しない。
ⅠA1期:間質浸潤の深さが3㎜以内で、広がりが7㎜をこえないもの。
ⅠA2期:間質浸潤の深さが3㎜をこえるが5㎜以内で、広がりが7㎜をこえないもの。
ⅠB期:臨床的に明らかな病巣が子宮頚部に限局するもの。または臨床的に明らかではないが、
ⅠA期をこえるもの。
ⅠB1期:病巣が4㎝以下のもの。
ⅠB2期:病巣が4㎝をこえるもの。
Ⅱ期:癌が子宮頚部をこえて広がっているが、骨盤壁または膣壁下1/3には達していないもの。
ⅡA期:膣壁浸潤が認められるが、子宮傍組織浸潤は認められないもの。
ⅡA1期:病巣が4㎝以下のもの。
ⅡA2期:病巣が4㎝をこえるもの。
ⅡB期:子宮傍組織浸潤の認められるもの。
Ⅲ期:癌浸潤が骨盤壁にまで達するもので、腫瘍塊と骨盤壁との間にcanccer free spaceを残さない。
または、膣壁浸潤が下1/3に達するもの。
ⅢA期:膣壁浸潤は下1/3に達するが、子宮傍組織浸潤は骨盤壁にまでは達していないもの。
ⅢB期:子宮傍組織浸潤は骨盤壁にまでは達しているもの。
または明らかな水腎症や無機能腎を認めるもの。
Ⅳ期:癌が小骨盤腔をこえて広がるか、膀胱、直腸粘膜を侵すもの。
ⅣA期:膀胱、直腸粘膜への浸潤があるもの。
ⅣB期:小骨盤腔をこえて広がるもの。
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ここまで、子宮頸がんに対する西洋医学の指針を述べてきました。
ところが、ここまでしても西洋医学には一つの残念なポイントがあります。
西洋医学では、残念ながら徐々に進んでいく細胞の変化を食い止めたり、改善する方法、手段はなく、
早期発見を心がけ、経過観察をして進行が見つかったところで切除をする事しかできないのです。
ところが、細胞診クラス3bやCIN3であっても、もしも3~6ヶ月後に再検査という余裕があれば、
その期間のうちに改善を期待できる方法があります。
もちろん効果は100%ではないし、コストも高いですが(1ヶ月で4~7万)
リスクはなく3ヶ月あれば効果判定できる良い方法なのでおすすめできます。
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