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新井吉秀

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新井吉秀(あらいよしひで) / 薬剤師

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コラム

「子宮内膜症」と「子宮内膜増殖症」について

2010年1月5日 公開 / 2013年4月17日更新

コラムカテゴリ:医療・病院


「受精卵のベッド」ともいわれる子宮内膜は
(卵胞ホルモンによって)排卵が起こる前までに増殖して、ある程度肥厚してきます。

フカフカのベットをつくるため、子宮内膜では血管が豊富にめぐらされています。

この子宮内膜ほど増殖(細胞分裂)する能力をもつ細胞はめったにありません。

その後排卵が起こり高温期になると、
卵巣内でつくられた黄体から黄体ホルモンが分泌され細胞分裂にブレーキをかけます。

黄体ホルモンは、肥厚してきた子宮内膜の肥大を中止させ、子宮内膜の粘液分泌を促します。

この様な状態が2週間程続くと、黄体が衰退し黄体ホルモン分泌が中止され月経が起こるのです。

毎月の月経で、うまく子宮内膜をはがしておそうじしていますが、
子宮内膜のそうじは、いつも完璧にいくわけではありません。

子宮内膜細胞のエストロゲン(卵胞ホルモン)に対する感度が強すぎると、
増殖が過度になり子宮内膜も異常に厚みを増してしまうことになります。

また排卵が起こらず卵胞ホルモンの分泌が長く続くと
子宮内膜は剥がれ落ちず、肥厚しつづけ、子宮からの不正出血を起こすこともあります。 

このように子宮内膜が異常に厚みを増した状態を「子宮内膜増殖症」といいます。

「子宮内膜増殖症」は子宮内膜の増殖が過剰に起こったものですが、
「子宮内膜症」は子宮内膜増殖症とは異なる病気です。

本来なら子宮の内側だけに存在するはずの子宮内膜組織が、
子宮の内側以外のところで発生して増殖、活動してしまうのが「子宮内膜症」です。

月経のたびに子宮内膜症の病変部も出血をくり返しますが、子宮以外の場所には、
子宮内膜組織が排出されるところがないため、出血した血液はその部分にたまり、
様々な症状を引き起こします。

10代後半から発生の可能性があり、現代医学では、
閉経まで完治しないといわれます。 が。。。。



原因としては、ホルモンバランスの乱れとされますが、
肥満や月経異常、月経不順、多嚢胞性卵巣症候群または
閉経後のホルモン補充にエストロゲン剤の単独服用なども原因としてあげられます。

でも私は、これらのホルモンバランスの乱れの原因は、
ホルモンではなく身体全体の問題だと思うのです。
身体の冷え、疲れ、ストレス、過度の心配や不安、血液循環、生活リズムなどなど。

身体全体の、体内環境のバランスの乱れやストレスが、ホルモンバランスの乱れの原因になる。

ですから治療も、不自然にホルモンをいじるのではなく、体内環境を良くし心おだやかにしていく、
本来、私たちのもって生まれた自然治癒力を漢方薬で生かす。
そうすれば自然にホルモンバランスも整ってくるものなのです。

過度の心配や不安はいけませんよ。 
「子宮内膜増殖症」も「子宮内膜症」も良くなるものなのですから。

詳しくは私どものホームページをご覧ください。
http://www.seihouen.ne.jp/index.html

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