認知症の種類と症状、原因、予防と治療法について
自己免疫疾患(膠原病)のご相談はたいへん多いのですが、
まずは基本的なことを知っていただきたいと思います。
自己免疫疾患の原因
免疫力が正常であれば、自分自身とウイルスなどの外敵とを区別して、
(決して自分自身を攻撃することなく)外敵だけをやっつける「抗体」をつくります。
ところが、ストレスや暴飲暴食、夜更かし、などによって免疫系が酷使され続けて、
「自分と自分以外の敵を識別する力」に異常をきたすと、
自分自身を攻撃する「自己抗体」をどんどん作ることになってしまいます。
免疫異常
↓
自己と非自己を識別できなくなる
↓
自己を攻撃する「自己抗体」を作る。
まるで、本来国や国民を守るための自衛隊が狂って、国民を攻撃するのに似ています。
自己抗体にはたくさんの種類があるのですが、
それぞれの自己抗体が細胞や組織を壊していく、これが自己免疫疾患です。
免疫の狂いが原因です。
自己免疫疾患の種類
自己免疫疾患を発症する部位によって二つに分けますと、
特定の臓器に発症するものと、全身におよぶものとに分けることができます。
特定の臓器に異常を起こすのは、甲状腺や赤血球、副腎などに対して
「自己抗体」が抗原抗体反応を起こして、自己の組織や臓器を破壊してしまう場合です。
たとえば、赤血球に対する「自己抗体」ができて、赤血球を壊す「自己免疫性溶血性貧血」、
甲状腺がやられる「橋本病」、や「バセドウ氏病」、「アジソン病」「潰瘍性大腸炎」
「糸球体腎炎」「血小板減少性紫斑病」、一部の「不妊症」などが代表的です。
全身に及ぶものは、
結合織と呼ばれる組織を中心に、ほぼ全身にわたって傷害します。
結合織は細胞と細胞、組織と組織のすき間を埋めている組織のことです。
結合織以外にも、たとえばリウマチ様因子のように、
血管の内外に存在するIgGというタンパク質と結合する「自己抗体」もあります。
また「抗核抗体」という自己抗体は、身体中のいたる所に存在する細胞核成分と反応します。
そうなると特定の臓器にではなく、全身に障害が起こるということになります。
全身に障害を及ぼすこれらの多くは「膠原病」と呼ばれ、
「全身性エリテマトーテス(SLE)」「皮膚筋炎」「慢性関節リウマチ」
などが代表的なもので、たとえば「SLE」は関節だけでなく腎臓や皮膚、
ときには肺にも障害がでて、幅広い臓器が同時に冒されます。
自己免疫疾患は症状から見た場合でも、
はっきりとしたものから、なんとなく疲れやすく食欲がない程度のものもあります。
自己免疫疾患、膠原病の検査
血液検査で「自己抗体」や「免疫複合体」または「抗核抗体」や「補体」などで確認できることも多々ありますが、
血液検査では確定できなくて、自己免疫疾患なのかその他の病気なのかは細胞を生検して初めて識別できることもあります。
自己免疫疾患、膠原病の治療
免疫細胞と「肝臓免疫」を強化すれば、身体中をぐるぐる回る「自己抗体」や「免疫複合体」を、
血液中や患部そして肝臓を通過するときにつかまえて分解排除します。 そして病態に会う漢方薬を併用してほしい。
また「自己抗体」の産生を少なくするため「腸管免疫」を強化することも有意義です。
ダニの糞及び、空気中や食物に含まれる膨大な数の細菌やウイルスなどは腸管から侵入しますが、
腸管の免疫細胞たちは、毎日その対応に追われるため酷使され疲労困憊して免疫異常をまねくからです。
次回は自己免疫疾患の中から、
甲状腺疾患のバセドウ病や橋本病について述べたいと思います。