気軽に健康相談できる漢方薬剤師。日本の伝統医学「漢方」の素晴らしさを伝え、多くの人を健康に（3/3）

漢方や日本の伝統食を広めて元気な人を増やし、日本の明るい未来にも貢献

　大阪市内で、祖父の代から続く“街の薬屋さん”で生まれ育った白石さん。「疲れやすい」「調子が出ない」など、不調を抱える地域の人に寄り添う姿を見てきたことから大学では薬学部を専攻し、薬剤師となりました。

　「卒業後は大手製薬会社に就職し、高評価をいただきやりがいもあったのですが、持病のアトピーが悪化して実家戻りになりました」

　家業を手伝いながら、朗らかな性格を生かしてラジオ番組のパーソナリティーなど芸能活動もしていました。しかし、2000年を機に本業の薬剤師に専念することを決め、まずは自身のアトピーを治そうと漢方を手始めに、さまざまな勉強を重ねました。

　食事の代わりに植物エキスの発酵ドリンクを一定期間飲んで整腸する「酵素断食」でアトピーが緩和。腸の大切さに気づき、約1万人に指導し「みっちー先生」と親しまれるように。
　「講演したり、書籍を出版したり、酵素断食や漢方について伝える中で、みそや納豆などは腸内環境を整えてくれる優れものだと実感しました。先人らの知恵を受け継いでいく必要があると志を新たにしました」

　高齢化が進み、健康志向が高まる今、白石さんは、漢方のすそ野を広げること、健康相談難民をなくすこと、日本の伝統食を取り戻すことの三つに注力しています。

　「スクールやイベントの参加者を中心に、私の考えに賛同してくれる仲間を増やし、協力・連携をしながら多くの方を健康に導くことで、経済も活性化させたい。明るく活発な日本社会の未来にも貢献していきたいと思っています」

（取材年月：2024年2月）

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