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コラム
掛軸を売るときは〇〇をしてはダメ!?骨董屋の嫁が教える、上手な売り方
2020年10月9日
床の間に飾る掛軸。洋間化が進む日本では場所を取るだけ!と敬遠されがち。
遺品整理や生前整理、おうちの建て直しのために古い家の荷物を整理していたら大量に出てきて困った・・・なんてのはよく聞くお話。
さてそんな、欲しくない人にとっては邪魔にしかならない掛軸ですが、某国民的テレビ番組などでご存知の通り、高額なお宝になる可能性を秘めています。
『テレビまでは応募しなくていいけど、もしお小遣いになったら嬉しいなあ。思い切って売ってみよう!』
そう考える人も少なくないはず。
そんなあなたへ、伝えたいことがあります。
掛軸を売るとき、
●修理
●表装
●シミ抜き
●箱のあつらえ...etc
するのが正解でしょうか?
しないのが正解でしょうか?
答えは・・・
「 しない 」 です!
どんなにボロボロでも汚くても、絶対にしてはいけません!
なぜ売る前にこれらをやってはいけないの?綺麗な状態で売るほうが良いに決まってますよね?
確かにブランド品やゲーム、本などは綺麗にクリンナップして売るほうが評価が高くなるというのは今や常識ですね。
場合によってはネットオークションなどで空箱を買ってから売却したほうが高くつくものもあるとか。
しかし掛軸においては全くの別問題!
掛軸のメンテナンスはプロの表装屋さんしかできません。箱のあつらえもそう。
つまり・・・
売却時の掛軸の価値より、メンテナンス代が上回ってしまう確率のほうがはるかに高いのです。
例えば30万円かけて再表装した掛軸でも、画題や作者の人気度など市場相場にのっとった買取価格が2000円ということは少しも珍しくありません。つまり29万8000円の損・・・大損です!!
または市場相場的に高額な品物であっても表装の雰囲気が作品に合っていなければ、これまたまったくの無駄になってしまう可能性だってあります。
お宝になる可能性があるとはいえ、たったの数千円・数百円、、お値段がつかない!ということもある掛軸。
お客様に悲しい思いを味わってほしくない、あわよくばお小遣いになった!と喜んで欲しいので、
掛軸を売る場合にはどんなに汚くても、ボロボロでも、いい物だと聞いていても、手つかずのまま依頼してくださいね。
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