003☆財産をもらえる相続人ともらえない相続人

宮﨑栄一

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テーマ:幸せ相続

こんにちは。創明コンサルティング・ブレインの宮崎栄一です。

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今日は、法定相続人が取得すべき相続分、つまり民法で定められた財産を相続する権利について、考えてみましょう。

(1)法定相続人の権利(法定相続分)

法定相続人の取得すべき相続分は、相続人の組み合わせによって決まります。
相続人には、配偶者(常に相続人)、子(第一順位)、親(第二順位)、兄弟姉妹(第三順位)の4グループがあります。それぞれ他のグループがいない場合、そのグループがすべての財産を相続する権利があります。

あとは、組み合わせで決まります。
配偶者と子(第一順位)の場合。1/2ずつの相続分となります。
配偶者と親(第二順位)の場合。配偶者が2/3、親が1/3となります。
配偶者と兄弟姉妹(第三順位)の場合。配偶者が3/4、兄弟姉妹が1/4となります。

具体的な例で見てみましょう。

●相続人は母、子ども2人の場合
配偶者(妻又は夫、ここでは妻)は常に相続人になります。子どもがいる場合には、半分ずつになります。子どもが2人いる場合には、その半分を子ども2人で分けますから、子どもの相続分は1/4ずつということになります。

●子どもがいない場合で、その被相続人(亡くなった方、ここでは夫)の親が健在である場合
配偶者が2/3で、亡くなられた夫の親が1/3相続する権利を持ちます。両親とも健在な場合、父親と母親1/6ずつが相続分となります。

●子どもがいなくて、夫の親も亡くなられている場合
配偶者(妻)が3/4で、夫の兄弟姉妹が1/4を相続する権利を持ちます。

つまり、法定相続分というのは権利ですが、亡くなられた夫との関係だけで決まってしまう、生前の貢献等は全く無視されるという点に、相続が揉めるという点があるようです。
例えば、共稼ぎで一生懸命働いた夫婦、子どもがいませんでした。その場合には、全く夫婦の財産の形成に関係していなくとも、親であれば1/3、兄弟姉妹なら1/4を請求することができるのです。

子どもがいる場合、妻が健在な第一次相続(夫が亡くなられた場合の相続、次に妻が亡くなられた相続を第二次相続と呼びます)は、さほど揉めないかもしれません。
しかし、子どもがいない場合の相続は、妻と夫の親、妻と夫の兄弟姉妹との分割になるわけですから、すこし難しそうですね。

【過去のコラム】
001☆相続税がかからない方の相続の考え方 ⇒ http://mbp-japan.com/okayama/scb824/column/1623
002☆亡くなられた方の財産はどうする? ⇒ http://mbp-japan.com/okayama/scb824/column/1649

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宮﨑栄一(公認会計士)

(株)創明コンサルティング・ブレイン/公認会計士・税理士宮﨑会計事務所

公益性の高い社会福祉法人を永続させるためには、ガバナンスの強化と経営力の強化が必須です。今後、重要性を増す監事監査・内部監査の充実と会計監査の導入、新指導監査ガイドラインへの対応まで支援します。

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