浅口市健康祭り協賛無料歯科検診
全身麻酔を必要とするような手術の前には、ぐらぐらの歯が抜けて気道に詰まったりしないように予め抜歯をしたり、術後の体力の消耗や運動機能の低下に伴う誤嚥性肺炎のリスクを軽減するために、前もって口の中の細菌を減らす口腔ケアが必要となってきます。
これらの処置は、「周術期の口腔ケア」と呼ばれ、保険点数化されています。
詳しく書くと、創部感染の予防・.術後肺炎の予防、移植・人工物留置後の感染予防(人工心臓弁膜弁等々)、口腔合併症の予防、術後早期経口摂取の開始、気管挿管時のトラブル回避のために、術前術後の口腔ケアが必要とされているわけですね。
また、最近では骨粗鬆症治療のためのBP製剤投与(服薬)前に、将来抜歯になることが予測される歯の処置(事前抜歯)がおこなわれることがあります。特に、癌摘出手術後の転移を防ぐためのBP製剤投与(注射製剤)は、腐骨等を生じやすいので、外科の方から、事前に抜歯して下さいと依頼されることがあります。
「2014年3月の記事から」
心臓手術前においても、いままでは事前の歯科治療が推奨されていたわけですが、「心臓手術前の抜歯は合併症のリスクを高める」というレポートがだされ、驚きをもって紹介されました。
研究は、心臓手術の術前に抜歯した患者205人の予後を追跡(2003~13年)したもの。事前の予想より高い8%の割合で、術前と術後の死亡例が認められたというもの。
これをもって、すべての心臓手術の事前抜歯が危険というものではないと思いますが、より慎重な患者別の対処が必要になると思います。
ま、普段から口腔内ケアを心がけ、グラグラになるまで放っておかないことが大事だと思います。
詳しくは「心臓手術 抜歯」で検索。