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梶田つとむ

職人技であきらめていた靴を修理するプロ

梶田つとむ(かじたつとむ) / 靴修理業

足と靴の店フットライト.

コラム

正しいのに間違っている、ワークブーツの手入れ法

2021年2月23日

テーマ:手入れ・管理

コラムカテゴリ:くらし

こんにちは。
フットライト.梶田です。

よく当店に、
「ワークブーツの手入れをしているのに、ひび割れが起きる」
「ワークブーツの手入れはこの方法が良いと聞いた(見た)のに、手入れするほどクタクタになっていくのは何故?」
といった内容の相談が来ます。

この相談の中に出てくる、今まで行ってきた手入れ法というのも、確かに正しい方法なんです。

でも、間違った方法でもあるんです。

では、「正しいのに間違っている」とは、一体どういう理由なのかについて、解説していきたいと思います。


一般的にレッドウイング等のワーク系統のブーツを手入れする方法の知識を得るには、雑誌やネットの情報サイト、個人のブログ等から知識を得るか、販売店の店員から教えてもらう等かと思います。


この一般的なワークブーツの手入れ法の出所をたどってみると、メーカーの説明していたミンクオイルを塗る手入れ法から来ています。


ただ、メーカーとしての考え方は、ワークブーツは硬めの革で造ってあるため、履き始めの前に、
「硬い革で靴擦れを起こさない様に、ミンクオイルを塗って革を柔らかくしておきましょう」
「雨の日に濡れても水が滲み込まない様に、ミンクオイルで防水処理をしておきましょう」
と快適に使用するための方法を説明していただけで、長持ちさせるための手入れ方法を説明していた訳ではないんです。


この長持ちさせることとは関係ないはずのミンクオイルの手入れ法を、なぜか日本では「長く持たせるための手入れ方法」として長年に渡って説明し続けていることが、「正しいのに間違っている」という理由なんですね。


なので、頑張ってミンクオイルを塗り過ぎている人ほど、ひび割れたりクタクタになっていきますが、最近はミンクオイルの問題について解説をしている靴修理業者も増えてきましたので、あと何年か後にはミンクオイルの手入れ法は薄くなってくるかと思います。



最後にプチ情報ですが、ミンクオイルの塗り過ぎでクタクタになったワークブーツは、革用洗剤で洗った後に保形しながら乾燥させ、仕上げにデリケートクリームを塗布してやると、コシも戻っていい感じに履き込んだワークブーツに変わるんですよ。

この記事を書いたプロ

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