雷神 制作過程


昼と夜で表情を変える ― 白龍大明神の鏝絵
漆喰で浮かび上がる「白龍大明神」。
昼の光のもとでは、白一色の清らかさと力強さが際立ち、静かに空を舞うような神々しさを放ちます。
一方、夜になると灯りに照らされ、龍の鱗や立体感がより鮮明に浮かび上がり、昼間とは異なる迫力と神秘性を見せてくれます。
鏝絵の魅力は、光の加減や時間帯によって表情が大きく変化するところにあります。
漆喰という素材が持つ柔らかさと、職人の手仕事による繊細な造形が、龍という存在を「生きているかのように」映し出しているのです。
白龍は古来より「水の神」「財運や守護の象徴」とされ、人々に安心や繁栄をもたらす存在と信じられてきました。
その姿を漆喰で表現することで、空間そのものに「祈り」と「願い」が込められています。
昼と夜で異なる表情を楽しめる白龍大明神の鏝絵は、単なる装飾を超えて「時と共に生きる芸術」であるといえるでしょう。



