珈琲ブレイク:久しぶりに戦略・戦術・施策
「ChatGPT」、本当に便利ですよね。日々のメール作成や企画書のアイデア出し、情報収集など、すでに多くの業務で活用されている方も多いのではないでしょうか。
ところで、その使い方、もしかして「生成AIで文章を作る」→「WordやExcelにコピー&ペーストする」という流れになっていませんか?
実は、そのひと手間、もっと効率化できるかもしれません。
■その「コピペ」、実は時間と手間のロス
例えば、ChatGPTで作成した文章をWordに貼り付けた後、太字にしたり、見出しをつけたりと、レイアウトを整える作業が発生しますよね。Excelで使うための表を作ってもらっても、貼り付けた後にセルの幅を調整したり、計算式を入れ直したり…。
この「コピー&ペーストして手直し」という作業、1回1回は短くても、積み重なると意外と大きな時間ロスになっているものです。中小企業にとって、従業員一人ひとりの生産性向上は重要な課題。この「ひと手間」こそ、見直すべきポイントなのです。
■「いつものソフト」で直接使えば、コピペは不要に
この課題を解決してくれるのが、普段お使いのオフィスソフトに組み込まれた生成AIです。
WordやExcelをお使いなら「Copilot for Microsoft 365」
Wordを開いたまま、「先月のA社との議事録を要約して、箇条書きでまとめて」と指示するだけで、カーソルを置いた場所に直接文章が生成されます。わざわざブラウザでChatGPTを開く必要はありません。
Googleスプレッドシートやドキュメントなら「Gemini for Google Workspace」
スプレッドシート上で、「この売上データから、商品別の傾向を分析して」と頼めば、隣のセルに分析結果を文章で示してくれます。データをコピペしてAIに渡し、また結果をコピペして戻す、という往復の手間がなくなるのです。
このように、いつも使っているツール内でAIが完結してくれると、作業は圧倒的にスムーズになります。
■見過ごせない「情報漏洩」のリスク
そして、もう一つ非常に重要なのがセキュリティの問題です。
業務の相談や文章の添削をしてもらうため、社内の情報(例えば、顧客とのメール文面、見積もり内容、新製品のアイデアなど)を、無料版のChatGPTなどに貼り付けて使っていませんか?
実は、多くの無料AIサービスでは、入力された情報をAIの学習データとして活用することが利用規約に記載されています。これはつまり、あなたの会社の機密情報が、AIを通じて意図せず外部に漏れてしまうリスクがある、ということです。
■会社の情報を守る、賢いAIの選び方
このセキュリティリスクを回避し、安心して業務に活用するためには、法人向けの有料プランを検討することをお勧めします。
先ほどご紹介した「Copilot for Microsoft 365」や「Gemini for Google Workspace」、あるいは「ChatGPT」にも企業向けの有料プラン(TeamやEnterprise)があります。これらのビジネス向けサービスは、入力した情報がAIの学習には使われないよう設計されているため、社内の機密情報を扱う際も安心です。
生成AIが、スマートフォンやPCで誰でも手軽に使える時代になりました。だからこそ、「作業のひと手間」と「セキュリティ」を意識したツール選びが、ライバルとの大きな差を生みます。
この機会にぜひ、自社のAI活用法を見直し、業務効率と情報セキュリティを一段階レベルアップさせてみてはいかがでしょうか。



