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珈琲ブレイク:PCの音、もっと良くならない? 「WASAPI排他モード」を使ってみた

利光哲哉

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テーマ:パソコンの音

今回は、ちょっとしたPCの「音」のお話です。

今さらなのですが、私は長年、PCでテレビの録画番組を観るのに「PC TV Plus」と「
PowerDVD 20」というソフトを使っています。先日、このPowerDVDを最新版の「23 Ultra」にしようかと、お試し版をダウンロードしてみました。

そこでふと、「音質ってどれくらい違うんだろう?」と設定をいじっていて、「WASAPI排他モード」というものを使ってみました。
PowerDVD
なんだか難しそうな名前ですよね。ごく簡単に言うと、これは「音楽データをスピーカーへ届ける専用の直通ルート」だとイメージしてくださいな。
普段、私たちのパソコンは、YouTubeの音、LINEの通知音、ゲームの音など、色々な音を一度ミキサーのようなもので混ぜ合わせてから、一つの音としてスピーカーに流しています。このOSの「カーネルミキサー」という機能は便利なのですが、実はその過程で、音楽データが本来持っている繊細な音が少しだけ劣化してしまうことがあるのです。

「WASAPI排他モード」は、このミキサーを一時的に"お休み"させ、音楽データだけを最優先で、まっすぐスピーカーに届けてくれます。他の音は一切通さない、まさにVIP待遇の直通ルート。技術的に言うと、OSのミキサー機能を「バイパス」し、音楽データを何にも邪魔されず、オーディオ機器へ「ダイレクト」に送り届けている状態です。

実際にこのモードで音楽を聴いてみると、「あ、音がクリアになった」と素直に感じられました。
これまで他の音に埋もれがちだった微細な音が聴こえ、楽器一つひとつの輪郭がはっきりして、ボーカルがスッと前に出てくるような感覚です。S/N比が向上したかのような、非常にクリアなサウンドに変化します。

もちろん、良いことばかりではありません。この”直通ルート”を使っている間は、Windowsの音量調整(キーボードでの操作など)が効かなくなります。これは、OSのミキサーを正しく迂回している証拠でもあります。音量を変えたいときは、スピーカー本体のボリュームつまみで直接調整するという「一手間」が必要です。

その一手間を差し引いても、この音質向上はなかなかのもの。「これ、結構いけますね!」

PowerDVDのような対応ソフトをお持ちの方は、騙されたと思って一度試してみてはいかがでしょうか。いつもの音楽や映画が、少しだけ特別なものに感じられるかもしれませんよ。

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利光哲哉
専門家

利光哲哉(DXコンサルタント)

利光コンサルティング

約40年のIT実務経験と大学での教育・研究実績を基に、生成AIをスマホ等で活用するなど中小企業のDXの最初の一歩からを支援。社員が主役の業務改革を支援します。企業に「テクノロジーの民主化」を!

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