生成AIと量子コンピュータの身近な活用
先週(2025年2月12日)、岐阜県大垣市で岐阜県DX推進コンソーシアムワーキンググループ成果報告会が開催されました。そこで、利光がDX支援を行っている株式会社エヌテックは、国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学と共同で行っている生成AIを使った言語研究の内容を発表しました。
AI活用の進化と次世代技術への挑戦
エヌテック社内では、ChatGPT-4oを使ったアプリやVR/MR活用を自前(自社開発でベンダーへ開発発注しない)で進めています。さらなる生成AI活用と次世代技術活用を目指して、生成AIと量子コンピュータを組み合わせた利用アプローチの取り組みです。
日常会話からプロジェクトの負荷を可視化する
今回の発表では、Copilot365(Microsoft365)のTeamsに蓄積された日常会話データを使って、プロジェクトの負荷状況をデジタル化して可視化する、という画期的な試みです。
例えば、「このプロジェクトはしんどかった」「この装置トラブルは復旧が大変だ」といった会話の感情を生成AI+量子コンピュータで可視化できるようにするものです。これにより、従来は「大変なプロジェクトだった」と定性的な表現に留まっていたものが、具体的な数値データとして把握できるようになります。
量子コンピュータは、公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所が管理する大分県保有のシステムを利用しています。
大分県における量子コンピュータ活用に関する四者協定の締結
定量的なデータに基づくプロジェクト管理
これまで、プロジェクトの「大変さ」は原価率や予定工数/月数でしか表現できませんでした。しかし、実際の作業現場では、原価を抑えるために様々な工夫や努力が行われており、その記録はTeamsの会話の中に残されています。
この会話データをデジタル化することで、プロジェクトの負荷ウェイト値を算出することが可能になります。プロジェクト進行中でも負荷ウェイト値が算出できるため、工程管理においてもKKD(勘/経験/度胸)に頼らず、データに基づいたプロジェクト管理が可能になるのです。
商談・受注活動への応用
さらに、このプロジェクト別負荷ウェイト値の算出方法は、商談/受注活動にも応用できます。過去の類似プロジェクトをAIで検索し、そのプロジェクトの負荷ウェイト値を見積原価に反映させることで、受注後の実作業とブレ(予実差異)を最小限にすることが可能になります。
特許出願予定
この画期的なプロジェクト別負荷ウェイト値の算出方法は、特許出願を予定しているとのことです。
#生成AI
#量子コンピュータ
#DX
#Teams
#KKD



