運送会社を知る 通販出荷向きな利用すべき運送会社は?
ヤマト運輸株式会社のポスト投函メール便サービスのうち「ネコポス」という商品があります。
書類以外にも物品などを送付できるサービスで通信販売業者はもちろん幅広い業務で使用されている人気の商品ですが、2024年の夏ごろを目安に日本郵便に事業を移すことになり、サービス名もヤマトゆうパケットと日本郵便のOEM商品として販売されることになります。
わたくしのもとにもゆうパケットに代わるとどのような変化があるのかという質問をよくいただくようになってきました。そこで、ゆうパケットについてどのようなシステムで商品を出荷配達されるのか、ネコポスとどう違うのか、基本的な点をまとめてみました。
ご不明ご不安の解消になれば幸いです。
まず契約が必要・値段の決定
ゆうパケットは日本郵便の商品ですが、OEMとしてヤマト運輸(ネコポスより移行)、佐川急便でも受付が可能です。まずはそれぞれの会社と交渉を行い、取引の条件を設定しましょう。 ネコポスで現在契約されている方もいらっしゃるかと思いますが、その価格をそのまま移行することは現状況ではおそらく厳しいでしょう。
サイズについて
ゆうパケットの最大のメリットでもあるサイズについて、ネコポスより1周り大きい封筒が使え、厚さも最大3cmまで使用可能になります。
ゆうパケットには3種類の値段設定があり、1cm、2cm、3cmの3種類を同時に契約し、持ち込み・集荷後、郵便局で1つ1つサイズを計測し、どのサイズかを判定したのち料金を決定します。
ゆうパケットには集荷方法は2つある
〇集荷(ヤマト・佐川急便など特約店サービスを含む)
特約店での集荷は特約店の営業配達員がまず回収し、営業所へ持ち帰った後、地域の拠点郵便局・センターへ持ち込まれます。
その拠点郵便局・センターで地域分集約したものを1件1件サイズ計測し、サイズオーバーしているものはこの時点ではぶかれ、戻されます。
日本郵便と直接契約し、集荷で契約している場合は郵便局に一度持ち帰ってサイズ計測をしているようです。ただし、数量など状況によっていろいろ対応が分かれるようです。
〇持ち込み
ゆうパケットは契約郵便局へ持ち込むこともできます。ポスト投函はできません。
指定された窓口へ一般のお客様と同じ形で並び受け渡しをするのですが、1通ごとにその場で計測し、持ち込んだものすべてが終わるまで帰ることができません。また持ち込んだ量次第(30通以上は要警戒)で窓口がパニック状態になり、受け渡し完了まで相当な時間と窓口を渋滞させることにもなります。(2024年1月の状況で記載しています。何とかならないのでしょうか)
配達日数の違い
当館から配達完了までの日数もヤマト運輸ネコポスとゆうパケットでは違いがあります。
ネコポスの最大の特徴でもあり強みでもあった宅急便と同じレベルの配達はゆうパケットには引き継げず、近郊エリア内であれば翌日到着を見込めますが、隣エリアでも配送状況次第では+1日の可能性があり、遠方になってくると+2~3日配達日数が伸びてくる可能性があります。
ヤマト運輸ネコポスは1~2日、ゆうパケットは1~4日到達まで見込まれています。
配達先のポストに入らなかったとき
ヤマト運輸と日本郵便では配達先のポストに入らなかったときの対応は違います。
ヤマト運輸ネコポスでポストに入らなかった場合は配達先営業所でコンパクトや宅急便への格上げ対応をして対応することが多いですが、日本郵便ゆうパケットはポストに入らない場合は不在票を入れて再配達対応
で済ませることが多いです。
まとめ
条件が悪くなることも多いため、不安を抱かれていることの多い今回のネコポス→ゆうパケットの内容ですが、サイズ面や集荷後の対応などは優れている面もあります。
ですが、メール便配達をする企業がほぼ1社に集約されてしまう面もあり、日本郵便株式会社にこれらをさばききれる能力があるのかどうかが一番の懸念材料になるでしょう。また価格面も競争相手がいないため価格上昇は仕方ないにしてもどこまで上がるのかが非常に不安な面を残しています。
早めの交渉を開始するなど情報収集を今のうちからスタートさせ対応が遅れないよう注意しておきましょう。