最新レポート 出展者が非常に多い展示会のまわり方 地方銀行フードセレクション
2023年の運送費値上げや商品単価の上昇など昨年も様々な環境の変化があり、対応に苦慮されてきたかと思います。
2024年がスタートして半月、順調に進んでいることを願うばかりですが、今年もいろいろな気をつけておかなければいけないイベントが目白押しになっております。
対応を間違えると一人負けみたいな形にもなりかねないので注意が必要です。
2023年から続く商品値上げの問題
人件費・物流費・光熱費や原価上昇による商品価格の値上げは今年も増加傾向という情報が入っています。上昇率も昨年並みかもしくはそれより上が想定されており本年も対応に苦慮することになるでしょう。
デフレ脱却・インフレ突入はまぎれもない事実で、人件費→値上げ→人件費→値上げの上昇ループは今年も収まるとも思えず、筆者としては上がったものは勇気を出して値上げをすることが必要になるかと思います。
ただし、お客様に選んでもらえないといけないということもありますので、通販ではより安く送る方法を検討したり早く安定した出荷体制を整えることで、お客様の安心感を勝ち取り他店に負けない販売体制をとりましょう。
2024年問題による運送レベルの変化・対応について
2024年問題の一つに物流の滞留が考えられ、みなし制度が終了となる4月ごろ特に混乱することが予想されます。
どこかで各社対応してくるかと思われますが、混乱期は思わぬ遅延が発生することも考えられます。
対応策としては、到着日を明記するより発送日を明記したほうが良いかと思われます。
お客様の動向を見ていると翌日到着しないなどの到着がわからないというより、いつ発送するのかという発送日を確認されることが多いように思います。
近年は発送番号を確認し、荷物の発送状況を確認することが容易になってきていることもあり、発送さえしてしまえば注文が通って対応をしてもらえたという安心感があり以前より早期到着を求められることが減ってきているように思います。
無理に翌日到着など到達日を記載するとトラブルが多発する原因にもなりえますので本年は特に注意が必要になると思われます。
2024年問題による運送費値上げ予想
2024年問題のそもそもの原因に物流業界の人材不足(なり手不足・制度による業務時間制限)があり、限られた人材を奪い合っている構図があります。そのため人件費の高騰が進んでおり、特に長距離を走るドライバーの確保が難しくなっております。
各社対応するため鉄道や船などの振り替えや貨物の2連結トラックなど様々な対応策を見せておりますが現行の運賃では限界が出てきております。
そのため時期は不明ですが、値上げ発表されることになると予想しております。
大型貨物に関しては上げ幅が大きく、小型貨物についても今回は値上げ対象になると予想しております。
対応策としては、荷物ひいては商品設計の段階から小さいサイズで送れるようにしていく必要があります。割れ物などの場合はどうしても梱包等でサイズがアップし、送料が高くなる傾向があるので割れない素材への変更など対応策は様々です。
以前の記事でもまとめておりますので、ご参考にどうぞ。
その他注意事項
〇ヤマトネコポスの廃止→ヤマトゆうパケットへの移行
ヤマトネコポスが廃止されるのはおおよその予想で5~8月ごろが想定されております。(地域差がある可能性あり)
代替としてヤマトゆうパケットという日本郵便からの代行サービスに切り替わりますが、値段の据え置きは考えにくく、またサイズの変更や集荷方法、配送レベル(到達日数)の変更など様々な面で変更があります。
以前の記事でもまとめておりますので、ご参考にどうぞ。
〇楽天SKUシステム移行完了 3月ごろ
SKUシステムとは、いままで1売りと2個以上のセット売りと同一商品であっても別商品・別ページ扱いで分けられていたものが、SKUシステムではこれらが同一商品扱いになり、同じページで見ることができるようになります。Amazonではすでに導入されており、後追いで楽天も導入することになるわけですが、これまでの販売方法に変化が起こることは間違いありません。特に検索順位のつけ方の変化がどのタイミングでどのように行われるかが焦点になり、検索順位の決め方で商品の売れ行きが変わるため、楽天出店者は担当者とよくよく話を行い、システムの変更等がある場合は対応をうまく進めていく必要があります。
〇モール運営方針の変化による売り上げ増減の注意
楽天グループの決算内容がモバイルの不振などで振るわず、楽天モール内でのポイント施策が以前に比べてお得さがなくなったのではないかと一部のユーザーから声が上がっています。モバイルを使っているお客様へのポイント還元に絞ったりなど、して当たり前のことなのですが、他大勢の楽天ユーザーへのメリットが減っており売り上げの落ち込みなどが昨年末より見受けられるようになっております。
ほかにもYahooとLINEが統合され、ポイント施策を見直した結果、売り上げが持ち直したなどいろいろ増減併せて影響がみられます。情報収集を密にし、売り上げの起こりうる変化を先読みする必要があります。
〇新興勢力の台頭と対応
楽天・Amazon・Yahooショッピングの3大モールがネットショップの市場を大きく占めておりましたが、近年Qoo10、メルカリショップスなど顧客数・売り上げを伸ばしてきているモールが複数出てきております。大手ECモールの不安定な状況もありますので、多角化を行い売り上げを安定させるのも一つの手です。
まとめ
2024年も安泰・安寧な年・・・とはならない予想をしております。特に物流面で大きな変化が発生しますので適切に対応していかないと大きく売り上げを落としかねない変化の年になりそうです。ただうまく乗り切り、変化を見極められるのであれば大きく伸ばせるチャンスがあるともいえそうです。 変化を恐れず上手に付き合うことで激動の2024年を乗り切っていきましょう。