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関西物流展
2023年4月10~12日開催 場所:大阪市 インテックス大阪
物流・倉庫業務に必要な最新の設備・機材などが一堂に会した展示会です。
オートメーション、無人などを実現するロボットやコンピューター、システムなどを出展しており人手不足が叫ばれている次世代の運送業務をイメージできる展示会となっております。
今回はこちらをいろいろと取材させていただき、そこから得られた情報をもとに運送業界が抱える課題と展望についてまとめております。
技術の進化がすごい オートメーション化が進む倉庫業務
小さくなったバーコードリーダー
現在一般的なバーコードリーダーからスマートフォンサイズまでいろいろとありますが、持ち運ぶ必要性があり、また持ち替えるなど作業性にやや難点がありました。
最新ではさらに小型・軽量化し、指に装着し操作できるサイズまで小さくなっておりました。
作業をしながらでもリーダー操作を行え、検品作業を高速化しています。
自動で行き来する倉庫内輸送ロボット
ファミリーレストランで見かける自動配膳ロボットの倉庫版ともいえるもので、品出しエリアと梱包エリアとを自動で行き来することで効率を高めることが出来ます。
段ボールを自動でカットし商品に合わせた最適の大きさの箱ができる
梱包商品をコンベアに流していくと、ダンボールの台紙を全自動でカット・折り・組み立て・テープ貼りまでするマシンです。箱サイズも商品に合わせてぴったりなるように3辺サイズを合わせてカットできます。またそこまでできずともテープ貼りをし、パレットに自動で積み込むことが出来るようになっています。
出荷先ごとに荷物を仕分ける
テレビなどで紹介はされておりますが、実物を見たのは初めてです。
チップやバーコードを読み取り、ローラータイプの高速レーンに流します。コンピューター制御で分岐・合流を理路整然と行いって荷物を振り分けし、各荷捌き・出荷場へ運びます。
フォークリフトが全自動で動きトラックに積み込む
パレットに摘まれた荷物を無人のフォークリフトがアームに乗せ、運び、コンテナへ整理しながら積み込むことが出来ます。免許制のフォークリフトの資格ですが、自動制御のレベルによっては近い将来とってかわられる可能性があります。
技術の進化する倉庫作業と流通業界の課題について
自動化をするうえで長年の課題であった、同じ動作・同じ場所ではない状況に応じた操作と作業スピードが改善され、現場に導入されてきています。
技術の進歩がすごく倉庫内作業の自動化がさらに進むと
入荷→荷捌き→倉庫管理→ピッキング→梱包→出荷
までの作業が人いらずになり、すべてロボットやマシンが作業する日も現実的になってきております。
今後作業の効率化がさらに進み、人の作業を超える(一部超えていますが)倉庫管理ができるようになります。
ただ倉庫作業員の働き口がなくなっていき、代わりにロボットやマシンの管理者・システムエンジニアが必要になってきます。
人材問題も今後の問題の一つだと考えております。
また費用面も楽観視できません。今回紹介したロボット・マシンは数千万円~億越えも混ざっており、専用資材を必要とするものもあります。
今回の展示で自動化を感じたのは正直ここまでです。
というのも倉庫内の自動化は進んでいますが、流通業界としてセットになる運送面での自動化は見通しが立っていません。
積み下ろし面で作業負担が軽くなるようなことはあると思いますが、特に長距離運送の問題は今回の展示会を見る限りではほとんど解決するようには感じられませんでした。
要は今後働き口はなくなっていくが倉庫内費用が安くなるわけでもない、運送費用は引き続きあがるというところが問題になるでしょう。
次のコラムでは自動化が進む大手倉庫出荷・在庫管理にどのように中小業者が対応・対抗していくのかをまとめます。