送料を抑えた商品開発 実践編
今ある商品を新規ルートとして通信販売で商品を全国展開する、といった取り組みは今もよく見られますが、既存ルートのそのままの形状で販売されているのがほとんどかと思います。既存ルートでよく売れるのに通販ではなぜ売れないのか、認知度が足りない場合も多いですが、送料が高くついて買いにくくなっている可能性があります。
そこで今回のコラムでは発送を見越した商品開発についてまとめております。
目次
通信販売で販売する大前提
通信販売の大前提で忘れてはならないのが、商品価格に送料が乗ることです。
商品にはそれぞれ販売適正価格があるかと思いますが、既存ルートで売れている場合はおそらくその業界・顧客の販売適正価格に入っているので顧客側が納得し購入に至っています。これが送料を乗ることにより販売適正価格からずれてしまい通信販売で売れなくなることがあります。
現在この送料が高騰している状況で、送料がいくら商品価格に乗るのかが今後の通信販売で商品が売れる・売れない、利益が出る・出ない、の分水嶺になってくると考えています。
いかに送料を抑えるか
とはいえ通信販売には発送があるため、送料をなくすことは出来ません。値上げを抑えて送料込み価格にするのもよいですが、利益額を圧迫するのでやはり送料を抑えることを考えたほうが良いです。
送料を抑えるにはどのようにすればよいのか、大きいサイズになると形状等の問題を超えますが、60~80サイズの宅急便で送るようなものであれば商品の形状について一度考えたほうが良いでしょう。
いかに送りやすい形状をしているか
安く送る方法であるメール便や小型の宅配便に対応できるかがポイントになってきます。
具体的な条件として、「厚さ3cm以内A4サイズ以内」「厚さ5cmA4サイズ以内」「割れないモノ」が挙げられます。
〇「厚さ3cm以内A4サイズ以内」
飛脚ゆうパケット、クリックポストに対応するサイズです。全国一律料金で安く送ることができるので他の商品と比べて断然有利になります。
「厚さ2.5cm以内」をクリアしてくれば、宅急便速度で全国一律料金安く送れる「ネコポス」を使用することができます。
〇「厚さ5cm以内A4サイズ以内」
宅急便コンパクトを使えるサイズです。少々サイズを前後してもレターパックプラスに入るサイズなら十分OKです。 宅配便より安く送れるのでほかの商品より有利になります。
〇「割れないモノ」
ビン類などはどうしても破損の恐れがあるため、メール便や小型宅配便で送ることが難しくなってきます。ペットボトル・ポリ容器など衝撃に強い、割れない素材・形状のものに転換していくことも通信販売では今後大事になってきます。
いくつ入れられるか
どの販売方法でも言えることですが、1個より2個と複数売れるように設計されている商品のほうが販売額が大きくなる傾向にあります。
通信販売にも言えることで、メール便・小型宅配便に入れられるだけセット組する、などできるだけ無駄なくたくさん入れられるような形状にしておくことで、1度にたくさん購入いただけます。重量やサイズなどに気を使い、できるだけ多く入れられるような設計にしておきましょう。
通信販売に有利な商品開発 商品形状についてまとめ
送料がかかってしまう商品形状であればあるほど、買い手側からしても割高感が強くなってしまい、通信販売では商品形状で売れる・売れないが決まってしまう場合が増えてきます。
メール便・小型宅配便に対応した商品を作成することで送料を抑え、割高感を少なくし、販売数・利益をしっかりと残すことにもつながります。
商品形状の変更が可能な商品、これから通信販売用に開発するのであれば
こちらの視点を入れて開発を行ってみてはいかがでしょうか?