通信販売の基礎を知ろう ネットショッピングの出店先について まとめ盤
通信販売といってもいろんな形態があります。
ダイレクトFAXを配布し注文を取る FAX通販
カタログを配布して注文を取る カタログ通販
テレビなどで映像を配布し注文を取る テレビショッピング
ネットに商品情報を出し注文を取る ネットショッピング
そのネットショッピングの中でも
楽天・YahooS・Amazonなど店舗を集めて運営をしている モール型
Campfire・makuakeなど出資を募る形で製作・販売する クラウドファンディング型
自社サイトを制作し、商品を販売する 自社運営型
があります。 3回に分けて解説しますが、最終回はクラウドファンディング型です。
目次
クラウドファンディング型の特徴
自身のアイデアや商品開発案に多数の出資者を募り、資金を調達するのがクラウドファンディングです。また資金を募った代償として何らかの形でリターンをする必要があります。
「購入型」「融資型」「株式型」「ファンド型」の4タイプに分けられますが、今回解説するのは「購入型」です。
購入型クラウドファンディングでできること
購入型の特徴として、事業開設資金を募る場としても使えますが、主に新商品の開発・テストマーケティングの場として活用することが多いと思います。
〇新商品の開発資金を募る
新商品を開発する際にどうしても必要なのが開発資金です。企画・商品コンセプトを公表し、目標金額を決めて出資を募ります。目標金額に届けば商品を開発し、この場合のリターンは開発商品になることが多いです。
後程説明しますが目標金額が届かなかった場合、企画を断念し開発を中止することも出来ます。
〇開発商品のテストマーケティング
まだ世に出ていないが開発した商品をテストマーケティングの場として販売することが出来ます。リターンの設定を販売売価として世の中の需要があるか、売価設定があっているかを集まった出資金額で見定めることができます。 目標金額に届かなかった場合、キャンセルする設定も出来ますが、商品があるのであれば基本的には出資者へリターンを渡したほうが良いでしょう。
〇新商品の認知・ブランド力形成
クラウドファンディングで目標額に達成し、特に大きく達成した場合は
「□□□(クラウドファンディング会社)で○○〇%達成!」と大きく謳うことができます。
出資者がそのまま商品の顧客・ファンでついてくる可能性が高いのと、
出資金額が目標に達する=世の中の需要を捉えている という意味もあるので、今後の営業活動で大きな力になります。 ただし、クラウドファンディング中にリターン(売価)設定の金額を下げすぎた場合はその後の販売活動に影響が出る可能性があります。
購入型クラウドファンディングの流れ
1 企画の内容決め
まず企画の内容を決めます。内容の詳細はクラウドファンディングサイトの担当者と詰めていくことになります。内容決めの際に表現の注意などの監査も行われます。
2 企画の設定・出資受付開始
内容が決まるとリターン内容と目標金額を決めて出資を募り始めます。
購入型のリターンは主に開発商品や新商品を設定いたします。
ここで目標が未達成の場合の設定を以下の2つから行います。
設定は「All In」方式と「All or Nothing」方式の2種類に分けられます。
「All In」= 結果にかかわらず必ずリターンを返す
集まった出資額が目標金額に達しなくても予定していた事業を実施し、出資者に期日までにリターンをおこなわなければなりません。開発が終わっていない商品の場合はお勧めしません。
「All or Nothing」= 目標未達なら失敗・没企
募集期間中に目標額に達しなければ、すでに受けている出資を返金しなければなりません。返金の際はクラウドファンディング取扱業者へ手数料を支払う必要もあります。
新商品の開発資金を募る場合は致し方ありませんが、少なからず手数料や企業の信頼問題が出てきますので安易に考えないほうが良いでしょう。
3 クラウドファンディング終了→リターンの実行
目標達成、もしくは「All In」の場合は期日までにリターンを行う必要があります。
集まった資金で商品開発・リターンを行いましょう。
集まった資金の入金時期は利用したクラウドファンディングの会社によって違います。
あらかじめチェックしておきましょう。
クラウドファンディング型のまとめ
商品開発や新商品のマーケティングなど、新しい構想・商品を世の中に売り出す際に使用することができる大きな利点があります。 通販をやったことが無くても、販売店舗を持っていなくてもできる手段なので活用をおすすめいたします。
目標金額に届いた場合、ファンとブランド力を兼ね備えた状態で世の中に売り出せるので、今後の見通しも明るくなります。
ただし、目標に届かなかった場合のことも理解しておく必要があります。
開発の場合は手数料だけが発生したり、企画の中断に追い込まれるなどデメリットも確実に存在することと、マーケティングの場合は失敗という現実を見る必要が出てきます。
失敗の原因は「価格」「認知度」「商品(構想)力」が当てはまりますが原因は1つとは限りません。特に「認知度」を気にしがちですが何が不足しているのか、これだと思い込まずに確実に原因を探し当てる必要があります。場合によっては断念する必要もあります。
メリット・デメリット、クラウドファンディングの特性を理解してぜひチャレンジしてもらえればと思います。