【手続き】住宅省エネ2025キャンペーン

植松文也

植松文也

テーマ:住宅関連補助金・支援策

「住宅省エネ2025キャンペーン」の補助金申請手続きは、基本的にリフォーム工事を担当する施工業者(または新築住宅の販売事業者)が行うことになります。消費者が直接申請することはできません。

手続きの主な流れは以下の通りです。





1. 施工業者(事業者)の登録


まず、補助金を申請する施工業者(または新築住宅の販売事業者)が、事前に「住宅省エネ2025キャンペーン」の住宅省エネ支援事業者として登録する必要があります。

  • 住宅省エネポータルの利用:すべての手続きは、事務局が提供するWEBシステム「住宅省エネポータル」上で行われます。
  • アカウントの取得:ポータルの利用には、「統括アカウント」と「担当者アカウント」の取得が必要です。


2. 工事の契約と着手


  • 工事請負契約の締結: 補助金の対象となるリフォーム工事または新築住宅の契約を締結します。契約書には、申請に必要な情報(契約者の氏名、契約日、工事内容など)が明記されている必要があります。
  • 共同事業実施規約の締結: 補助金の還元方法などについて、施主と事業者の間で取り決めを行う必要があります。
  • 工事着手: 基本的に2024年11月22日以降に着手する工事が対象となります。


3. 交付申請の予約(任意)


  • 補助金の交付申請に先立ち、予算を確保するために「交付申請の予約」を行うことができます。これは任意ですが、予算上限に達して補助金が受けられなくなることを防ぐために、早めの予約が推奨されます。
  • 予約から3ヶ月間、または2026年12月31日のいずれか早い日まで有効です。
  • 予約作業は、2025年11月14日まで可能です。


4. 工事の完了・引渡し


  • 対象となるリフォーム工事が完了し、新築住宅の場合は引渡しが行われます。








5. 補助金の交付申請


  • 工事完了後、施工業者が「住宅省エネポータル」を通じて補助金の交付申請を行います。
  • 申請期限は2025年12月31日までですが、予算上限に達し次第、受付終了となります。
  • 主な提出書類:ネット申請です。郵送、持ち込み出来ません。


共同事業実施規約と補助金利用に関する工事発注者の同意書
工事請負契約書
工事発注者の本人確認書類(運転免許証、住民票など。マイナンバーが記載されている場合は塗りつぶしが必要)
工事対象の住宅に関する書類(登記事項証明書など)、必要に応じて
工事内容に応じた性能証明書
工事前後の写真(特に断熱改修-工事中や設備設置など、補助対象部分が明確にわかるもの)

6. 交付決定・補助金の交付(振込)


  • 申請内容が審査され、問題がなければ交付決定が通知されます。
  • 補助金は原則として施工業者に交付(振り込み)されます。申請から最短で2ヶ月程度を要します。


7. 補助金の還元


  • 交付された補助金は、施工業者から施主(住宅所有者)に還元されます。建築代金の最終支払の一部に充当する形か、現金支払いで行われます。
  • 子育てグリーン住宅支援事業の新築の場合など、補助金交付後にも住宅の引渡しと入居を報告する「完了報告」が必要となる場合があります。


注意事項


  • 申請は施工業者(事業者)が行う: 消費者自身が直接申請することはできませんので、補助金制度に詳しい、信頼できる施工業者を選ぶことが重要です。
  • 最新情報の確認: 制度の内容や要件、申請期間などは変更される可能性があります。必ず「住宅省エネ2025キャンペーン」の公式サイトで最新情報を確認してください。
  • 予算の執行状況: 補助金は予算に限りがあるため、予算上限に達すると受付が締め切られます。早めの相談と申請を心がけましょう。






閑話休題


昨年の例では、申請から交付まで8ヶ月かかりました。原因は、完全に事務局の不手際です。
今年も、業者の善意に甘える国の姿勢には大いに疑問です。申請はめちゃくちゃ面倒で手間です。それでも、国からは手続きについて1円も支給されないのです。

工事着手~完成引渡~申請~審査~交付まで、少なくとも半年の間、施主と業者の関係が良好でない場合もあるかもしれません。補助金を盾に、横柄な業者もあるかもしれません。クレームを我慢している施主もあるかもしれません。国は現場を知らなさすぎです。「知らぬが仏」かな?

補助金の申請は、ハウスメーカーなどの大手なら安心と勘違いしていませんか?

補助金の要件は複雑で、担当者に建築の知識がないと理解できません。営業は口だけ、設計は図面だけ、現場監督はド素人。必要以上のグレードを押し付けられるのが、オチです。


リフォームを検討されている場合は、まず信頼できそうなリフォーム会社に相談し、2025年省エネキャンペーンの利用について確認して、明確な対応ができる業者を選ぶことをおすすめします。

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Mybestpro Members

植松文也
専門家

植松文也(一級建築士)

株式会社植松

建築は、プランニングで成否が分かれます。設計だけ、施工だけでなく、両方のバランスが重要です。法学部出身で一級建築士と1級建築施工管理技士を取得。設計・施工そして行政手続きまで、お任せ下さい。

植松文也プロは長崎文化放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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