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第119回「お盆のお供え物」

本村秀昭

本村秀昭

テーマ:お盆のお供え物




こんにちは、西部霊苑です。お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
さて遅く訪れた梅雨も明けすっかり夏の日差しとなりました。8月になるとお盆の準備を考える時期となりますね。
今回は「お盆のお供え物」についてお話させていただこうと思います。

【お盆】

お盆は仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」というお釈迦様の弟子が餓鬼道に落ちて苦しむ母を救う話を元としているとされ、現在ではここから転じてご先祖様を供養する行事となり身近なものになっています。
お盆は全国的には8月13日から16日にお盆休みとして取られることが多く、これを利用して家族や親戚が集まりお墓や仏壇にお参りをする機会となっています。
関東などでは旧歴に合わせ7月中旬にお盆の行事が行われるところもあり、また沖縄などでは9月などに行われる所もあるようです。

【お盆飾り、お供え物】

お仏壇へのお供えものは「五供(ごく)」が基本とされています。五供とは香・花・灯燭(とうしょく)・浄水・飲食のことを言います。普段は簡易的なお供えをされている方もお盆などの機会にはこうしたことを意識したお供えをされるのもよいかと思います。
またお盆は普段とは異なりこうした五供に加えこの時期特有のお供え物、飾りがされます。
・盆棚・精霊棚
 お仏壇の前などに経机や小机を置き、そこに真菰(まこも)を敷き、香炉や故人の好物だったもの、精霊馬などのお供えものをします。
・ほおずき(鬼灯)は赤い実が提灯に似ていることからご先祖様が迷わず返って来る、実の中ある空洞にご先祖様が宿るとされ、お盆の飾り、お供えものでよくもちいられます。
・みずはぎ
 みずはぎはナスやキュウリとお米を水にひたしたお供えものです。餓鬼道に落ちたとされる魂を救うとする盂蘭盆会を由来としているお盆のお供え物です。
・精霊馬
 ナスやキュウリに割りばしやつまようじを挿した東日本にみられるお盆飾りで、ご先祖様がこの精霊馬に乗って私達のところへ返って来るとされています。
 迎え盆には足の速い馬に見立てたキュウリ、送り盆にはゆっくりと返ってもらうという気持ちで牛に見立てたナスを飾ります。
・盆提灯
 ご先祖様の魂がこの明かりを目印に帰ってくるとされています。鮮やかな柄の入った灯籠は初盆の白灯籠と異なり毎年のお盆の時期に飾られます。

お墓へのお供えものは半紙に包みお供えします。
生の食べ物は必ず持ち帰るか、その場で供養の気持ちを持って食べてしまうようにします。
お盆参りの仏花では季節のお花や故人が好きだったお花に加えほおずきもよいかと思います。

【初盆お供え物】

初盆は亡くなって四十九日以降の忌明け後初めてのお盆です。四十九日を迎える前にお盆の時期を迎えた場合初盆は次の年に行われます。
初盆は故人の魂が初めて自宅に帰ってくる特別な行事ですので、普段の年のお盆より盛大に行われることが多いかと思います。
初盆には故人の魂が返って来る目安となるよう白提灯が飾られます。初盆に際し親戚などから盆提灯が送られ、お墓や自宅に飾られることもあります。

【地方の特色】

お盆は故人・ご先祖様の供養の行事として大切なものとされて全国で行われています。
精霊流しや送り火、盆踊りや盆灯篭などその土地土地でさまざまなものがあり、華やかで人々に故人やご先祖様を大切にあつかう気持ちや故郷への思いを強くさせてくれます。


お盆は私達に故人・ご先祖様の供養とともに家族や親戚が集まる機会をくれる大切な行事です。
またまだ暑さの厳しい時期かと思いますが、熱中症などにも気をつけながらお墓参りをしていただければと思います。

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本村秀昭
専門家

本村秀昭(霊園業)

公益社団法人 西部霊苑

お墓ディレクター1級資格者として、お客様お一人おひとりに的確なアドバイスをお届けできます。

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