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三大(特定)疾病特約って、本当に必要?

2014年12月19日

コラムカテゴリ:お金・保険

保険にはいろいろな特約がありますが、、近年、住宅ローンや生命(医療)保険の特約として

三大(特定)疾病保障特約が付いたものが多く見られる。

そもそも、三大(特定)疾病とは、

「がん」、「脳卒中」、「急性心筋梗塞」の3つの疾病で、日本人の死因で特に多い疾病です。

これらの疾病に備える保障として販売されているのが三大疾病保障特約です。

支払条件を満たせば契約に基づいた一時金が受け取れるのが一般的で、

以降の保険料の払込が免除になる商品もあります。

一見、非常にいい特約のようですが、注意しなければいけない点があります。

「がん」、「脳卒中」、「急性心筋梗塞」になれば必ず保険金がもらえるわけではないのです。

三大疾病保障特約の支払条件は、多くの保険会社では以下のように説明されています。

   三大疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞)の所定の状態になられたとき、
   一時金として特約特定疾病保険金をお支払いいたします。

この「所定の状態」というのがちょっと曲者です。

「がん」       → 悪性新生物と診断確定されたとき

「脳卒中」      → 脳卒中と診断確定されたその日から60日以上、言語障害、運動失調、
              まひ等の他覚的な神経学的後遺症および労働の制限を必要とする状態が続いたとき

「急性心筋梗塞」 → 急性心筋梗塞と診断確定されたその日から60日以上、
               労働の制限を必要とする状態が続いたとき

「がん」以外は、60日以上労働の制限を必要とする状態が続かないと給付対象とはならないのです。

厚生労働省の「平成23年、患者調査の概況」によると平均在院日数は、

 ・がん(悪性新生物) 20.6日

 ・急性心筋梗塞(心疾患) 21.9日

 ・脳卒中(脳血管疾患) 93.0日

あくまでも、平均値ですが急性心筋梗塞の場合は、60日に該当しない。

がんは、悪性新生物が対象で、上皮内新生物は対象にならない。

脳卒中も対象となるのは、多くの場合 「くも膜下出血」「脳内出血」「脳梗塞」の3種類のみ。

保障の中身を知らないと必要なものかわからない。

いろんな特約がついいれば安心と思いがちですが、自分のお財布と相談して

本当に必要な特約を選びましょう。

この記事を書いたプロ

渋沢文彦

法人・個人顧客の利益を最大に活かすお金相談のプロ

渋沢文彦(エフピーパートナーズ)

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