人生の節目や終活を伴走する公正証書作成のプロ
鷹取雄一
Mybestpro Interview
人生の節目や終活を伴走する公正証書作成のプロ
鷹取雄一
#chapter1
「後悔なく人生を全うするためには、結婚や出産、退職後の晩年など、人生の節目で自分の思いを言葉にして残しておくことが、『もしも』に備えることにもつながります。その有効な方法が公正証書の作成です」
こう語るのは、2004年の開業以来、22年以上にわたり行政書士として活動する鷹取雄一さん。2026年に東京から宮崎に事務所を移転し、ひなた行政書士法人を設立しました。現在は、婚前契約や遺言、任意後見契約などの公正証書の作成支援を精力的に行っています。
公正証書は、公証人が作成する公的な文書です。遺言や任意後見契約などに法的効力を持たせることができるため、将来のトラブル防止や家族の安心につながります。
鷹取さんは20年以上にわたり、累計500件以上の公正証書作成に携わってきました。将来への思いは一人一人異なるため、丁寧なヒアリングを通じて、状況に応じた助言が欠かせないといいます。
「特に遺言公正証書の場合は、家族や大切な人に何を伝えたいのかを一緒に考えることも大切にしています。単に遺産の分け方だけでなく、残される家族や大切な人へのメッセージ(付言事項)を手厚くするようにアドバイスしています。感謝の気持ちをつづることが残された家族の絆を深め、相続紛争の防止につながるからです。また、葬儀や埋葬の方法に関する具体的な希望を添えることで、残された家族も葬祭の方針に迷わなくて済むことになります」
#chapter2
行政書士のキャリア前半の約10年間は、「離婚給付等契約公正証書」(離婚時の財産分与や親権などを定める契約)の作成支援をメイン業務としてきた鷹取さん。数多くの離婚トラブルを目にしてきました。
「離婚の原因の多くは、性格の不一致や価値観の違いでした。お金のこと、時間の使い方、自分が大切にしていること、パートナーにしてほしくないこと、家族計画や信仰などについて話し合い、お互いの価値観を結婚前にしっかりと共有していたら、未然に防げたトラブルもあると確信しています」
そうした経験から、約10年前から婚前契約公正証書の作成支援にも注力。現在では年間100件ほどの相談が寄せられています。
「近年は、パートナーの価値観を尊重しつつも自分の価値観を大切にしたいという若年層が増えてきた印象です。『年間の貯蓄目標を決めよう』といった目標を設定し、楽しく婚前契約の内容を検討されるカップルもいらっしゃいます。離婚の一番の被害者は子どもです。子どもを巻き込まないためにも、一人でも多くの方に婚前契約の存在を認知していただき、婚前契約の普及に努めていきたいです」
また、夫婦別姓を希望する場合には、現行制度上法律婚を選べないため、事実婚という形を取らざるを得ません。医療や財産管理などの場面で支障が生じることもあるため、夫婦としての関係性や生活上の約束を担保するために「事実婚に関する契約公正証書」の作成が欠かせません。
#chapter3
「遺産相続トラブルは富裕層の問題と思われがちですが、一般層でも多く発生しています。特に実家の不動産については、相続人間の意見の対立により、紛争に発展してしまうことが珍しくありません。それぞれの家庭に事情があるからこそ、早めに備えておくことが大切なのです」
鷹取さんが提案するのは、断捨離から始める終活です。自分の身の回りの必要な物と不要な物を整理することで、自分にとって本当に大切なものや、家族へ残したい思いが見えてくるといいます。
「人生の最期について考えることは、これまでを振り返り、これからを考える時間でもあります。気が重いと感じられるかもしれませんが、急いで答えを出す必要はありません。まずは身の回りを整理し、自分自身と向き合うことから始めましょう。その上で、最初にエンディングノートを作成し、次のステップとして遺言公正証書の作成を検討していただきたいです」
エンディングノートには、インターネットバンキング、サブスクリプション契約、SNSアカウントなどのデジタル情報についても整理し、記載しておくように助言しています。パスワードが分からず、解約に時間を要するケースも珍しくありません。近年は、士業や相続診断士としてのネットワークを生かし、終活や相続に関する情報発信にも努めています。
「実は、遺言公正証書が完成した数日後に、依頼者が亡くなられたことがありました。もし、ご依頼が数日遅れていたら、その方の大切な思いを残された家族に伝えられなかったかもしれません。早めに準備することの大切さを痛感した出来事でした。行政書士の仕事は書類作成ですが、一人一人の思いを形にすることが本来の意義と考えています。行政書士の社会的役割を常に意識し、士業である前にサービス業という姿勢を忘れず、これからも誠実に依頼者と向き合っていきたいと思います」
(取材年月:2026年6月)
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人生の節目や終活を伴走する公正証書作成のプロ
鷹取雄一プロ
行政書士、相続診断士
ひなた行政書士法人
遺言や任意後見、婚前契約などの豊富な相談経験を生かし、一人一人の大切な思いを公正証書にします。相続診断士としては、一人暮らしの高齢者に向けたサポート事業に取り組んでいます。
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