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「住宅ローンの『連帯債務』。契約前に知っておきたい大切なこと」

倉爪大輔

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テーマ:住宅ローン

最初のコラムで、あえてこの話を書こうと思いました。
~住宅ローンの「連帯債務」で後悔する方が増えています~

本来であれば、最初は「失敗しない住宅購入のポイント」や「不動産を少しでも高く売るためのコツ」といった、明るいテーマからお話ししようと考えていました。

しかし、私が日々お客様からご相談を受ける中で、「もっと早く知っていれば…」と感じるケースが、ここ最近特に増えています。

それが、住宅ローンの「連帯債務」に関するご相談です。

「離婚することになったのですが、この住宅ローンはどうなりますか。」

「家は相手が住み続けると言っています。それでも私も支払い続けなければならないのでしょうか。」

「住宅ローンが残っているため、売却したくても売れないと言われました。」

決して珍しいご相談ではありません。

住宅を購入されたときは、誰も離婚を想定して住宅ローンを組むわけではありません。

「家族のために。」
「子どものために。」
「これからの新しい生活のために。」

皆さん、希望を持って住宅を購入されています。

だからこそ、後になって「こんな契約だったとは知らなかった」と後悔される方を見るたびに、不動産に携わる者として何とも言えない気持ちになります。

今回は、そんなご相談の中でも特に多い「連帯債務」についてお話ししたいと思います。

【実は、「連帯保証」と「連帯債務」は全く違います】

ご相談を受けていると、「連帯保証」と「連帯債務」を同じものだと思われている方が少なくありません。

しかし、この二つは似ているようで全く異なる制度です。

連帯保証は、住宅ローンを借りた方が返済できなくなった場合に、その返済義務を負う立場です。

一方、連帯債務は最初から二人で住宅ローンを借りる契約です。

例えば、ご夫婦で4,000万円の住宅ローンを組んだ場合、「夫が2,000万円、妻が2,000万円」という契約ではありません。

金融機関から見れば、ご夫婦それぞれが4,000万円全額について返済義務を負っています。

つまり、どちらに対しても住宅ローン全額の返済を請求できる契約なのです。

【離婚しても、住宅ローンの契約は終わりません】

ここが最も誤解されやすいポイントです。

「離婚したので、住宅ローンも関係なくなる。」

そう思われる方もいらっしゃいますが、実際はそうではありません。

離婚は夫婦間の問題であり、金融機関との契約には影響しません。

例えば、「家は夫が住み続け、住宅ローンも夫が支払う」と夫婦で約束したとしても、それはあくまでも夫婦間の取り決めです。

金融機関は、その約束に拘束されることはありません。

もし一方が返済できなくなれば、もう一方へ返済を求めることができます。

「住んでいないから払わなくていい。」
「約束では相手が払うことになっている。」

残念ながら、その理屈は金融機関には通用しないのです。

【「売れば解決」とは限りません】

「それなら住宅を売却すればいい。」

そう考えられる方も多いのですが、ここにも大きな落とし穴があります。

一般的に、建物は築年数とともに資産価値が下がっていきます。一方で、土地は建物ほど急激に価値が下がりにくい傾向があります。

そのため、住宅ローンはまだ多く残っているのに、不動産の売却価格が住宅ローン残高を下回ることがあります。

このような場合、売却代金だけでは住宅ローンを完済できません。

原則として住宅ローンを完済しなければ抵当権を抹消できないため、自己資金で不足分を補う必要が生じるケースもあります。

「売りたいのに売れない。」

実際に、このようなご相談も少なくありません。

【住宅ローンは、借りるときより「その後」が大切です】

住宅ローンは、「今借りられるか」だけで判断するものではありません。

30年、35年という長い期間の中では、転職や病気、収入の変化、親の介護、そして離婚など、ライフスタイルが変わることもあります。

だからこそ、「今の生活」だけではなく、「将来もし環境が変わったら」という視点で契約内容を考えることが大切です。

家は建てることや購入することがゴールではありません。

安心して住み続けられること。そして、将来売却や住み替えが必要になったときにも、柔軟に対応できることが本当の安心につながると私は考えています。

【最後に】

今回、最初のテーマとして少し重い内容を取り上げました。

それは、このご相談が決して特別なものではなく、実際に増えていると感じているからです。

このページでは、これからも不動産の現場で実際に多く寄せられるご相談や、「知っておけば防げたかもしれない」と感じる事例をもとに、不動産に関する情報を分かりやすくお伝えしていきたいと思います。

住宅を建てる前も、購入をご検討される際も、住み始めてからも、そして将来売却をご検討される際も、不動産に関するお困りごとやご不安がございましたら、お気軽にご相談ください。

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倉爪大輔
専門家

倉爪大輔(不動産業)

BIG STRAIGHT DN合同会社 DN不動産

市場動向や物件の特性を踏まえ、実情に即した価格の目安を提示。九州の同業者とのネットワークを生かし、売買の成立に向けて丁寧にサポートします。

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