屋根の塗装の際の注意点2
窯業系サイディングについて
まずは、内容成分ですがセメントとパルプ繊維などの集合体です。
それを工場で高温高圧で成型したものに表面だけ塗装を施して防水処理をしております。
もうお分かりの方もいらっしゃるかと思いますが、この部材は表面のみ防水処理として塗装を施しておりますが、そもそも、お水に弱い素材ですので、繋ぎ目のシーリングや塗装が劣化してくる8年から10年には美観のみでなく、防水処理という意味で必ず塗装とシーリング工事をしなければならないのです。
塗膜の劣化やシーリングの切れや離脱をそのまま放置すると、お水を含んだ状態のまま気温が下がり0℃以下になると、凍害をおこしボロボロになってしまいます。
ボロボロになった壁材は修復が不可能ですので、交換ということになります。
それから2000年4月以前の建物で、このタイプの外壁ですと基本的に塗り替え工事は不可になりますのでご注意ください。
2000年4月に施行された住宅品質確保促進法(品確法)という法律により、今まで良しとされてきた直貼り工法が外壁の品質を保てないということから、外壁通気工法が標準施工となり、下地と外壁材の間に空気層を設けることになりました。
直貼り工法は壁と裏にある間柱に隙間がなく文字通り直に壁を貼り付ける工法で隙間には防水シートがあるために
湿気がこもりやすく中から外へ湿気が逃げるため壁自体を腐食させたり、塗膜を犯して膨れや、剥離を引き起こします。
私の所属団体の日本塗装名人社
新潟の満天の満永社長のコラムをご参考になさってみてください。
http://www.jpaintm.com/column/2906/
これを知らずに塗装してしまうと、剥離・膨れなどのクレームになってしまいます。
現在弊社では、直貼り工法のお宅からのお問い合わせにはこのようにしっかりと説明をして、張り替えをおすすめしております。
予算の関係上どうしても塗装しかできない場合は現在腐食している箇所以外にも不具合が出る恐れがあることを承諾後に塗装をいたしますが、あまりにも腐食が進んでいるところがある場合はお断りしています。
お客様のためにならない工事をしても、結果的に損をさせることになります。