鍼の力 STOP! 年末の疲れ ギックリ背中に注意して!
はり灸治療ってなにに効くの?
ただいま発売中の仙台発大人の情報誌“りらく”7月号に、那智が丘こんのはり灸院が掲載。10年連続の掲載となりました。すると、お電話でこんなご質問をいただきました。
“肩こりなんですが、鍼って本当に効くんですか?” なるほど 、鍼灸っていうもの自体が知られていないんだな〜(^o^;)と感じました。
肩だけでなく、全身から改善する鍼灸の効果
聞けばお仕事の疲れによる肩こりで、だいぶお困りのご様子。よっぽど苦しいのだと思いました。
“もちろん、効きますよ!。他でみて頂いても治らなかったなら、是非一度お試し頂いたら納得して頂けると思います。”そうお答えしたら、さっそくご来院いただき、当院の“脉診による、刺さない鍼”の経絡治療を受けていただきました。鍼を刺さないから、何度も脉を診ては手足に何をされているのを分からないままに、二時間があっという間の施術が終わり、感想をお聞きすると“うん、全身が軽くて、首も肩も軽い!”と大満足いただき、喜んでお帰りでした。
東洋医学の基本は、全身の気血の巡りを整えること
どうして、全身が楽なのかというと、東洋医学の基本は、人の全身には“陰と陽の気”と“血(けつ)”が巡っていて、この流れが滞ると“どこかに何かの症状が起こる”というもの。食事も、体操も、あんまや指圧も、漢方薬もみな、この“全身の気血の流れ”を正しくする為にあって、その結果として“体に症状の無い状態”になるということなんですね。そして、その滞りの一番根本的なものとして感情の起伏つまりストレス、食事や外からの熱や寒え(ひえ)、コロナやインフルエンザのウィルスなどがあるんですね。つまり、何かの症状があれば、全身のどこかに気血の滞りがある、ということになるんです。だから出ている症状や部位だけではなく、全身でみるんです。
“どうしても治りにくい症状、原因が分からない症状が改善する”のは、症状をみるのではなく、全身の気血の巡りを正しくすることで、その方の体自身が症状を無くす、という考え方による結果なんですね。
では、鍼灸・経絡治療ってなにに効くの?
鍼やお灸というと、まずは皆さんは腰痛・ギックリ腰、首こり・肩こり、五十肩
なんかを想像されると思います。痛くて全く動かせないようなギックリ腰や五十肩などは、こんなに痛いものがそんなに簡単にとれるものかと思いますよね。でも、その部位に対してだけの痛み止めなどでも改善しない症状も、全身が動けるように全身の巡りを改善していくと、誰もが驚くほど楽になります。肩こりからくるひどい偏頭痛や、重症の顔面麻痺なんかも、全身の気血の流れを整える鍼灸施術=経絡治療の得意とするところです。
脊柱管狭窄症や坐骨神経痛で手術と言われた症状にも
坐骨神経痛や椎間板ヘルニア。脊柱管狭窄症などで手術しないとダメと言われた方も、よくご相談に来られます。現代医学の進歩と、お医者様の技術向上のご努力で安全で確実性が高くなった今でも、背骨の手術というものに、大きな不安を抱いてしまう方は多いですね。現代医学では、手術をしなければ治らないとの診断を下されても、悩み苦しんで、症状を抱えたままに寝たきりのような生活をされる方もおられるんです。では、鍼灸でそのような症状に対応できるのでしょうか?
全身を整えていくことで改善する、人間の回復力の高さ
これまでの実績から、答えはもちろんOKです!。ただし、例えば脊椎環境作症などで重症の痛みに悩んでいる方が、とても技術力の高い専門医のお医者様の手術をお受けになるならば、そこはその方の選択にお任せしています。本当に技術力の高い高名なお医者様の手術を受けられた方は、その後数年間は全く症状がなかったですと言われますし、短期間に保険も使えて安く改善できて、術後の痕も綺麗でした。鍼灸での施術は、重症ならば施術の期間もかかりますから、その分費用もかかります。ただ、元々の生活習慣が原因にありますから、全身の状態から改善していくと、同じ症状は出にくくなるし、再発してもすぐに対応すれば、すぐに改善します。手術後に再発した場合には、また手術を受けなくてはならないのですが、技術力の高いお医者様の手術は予約で中々受けれなかったり、術後数日の拘束期間の痛みが嫌で、鍼灸を選ばれた方もおられます。この辺はきちんと説明して、納得のいく方法をご本人に選択して頂くことも大切だと思いますね。海外では、西洋医学と東洋医学の両方を患者さんに提示して、ご本人の意思を尊重する選択ができる国もあります。ともあれ、ヒトの持つ生命力・回復力は、現代の私たちの想像以上のものがあります、現代医学の視点からみた解決策と、それ以上の歴史のある東洋医学の視点からみるものは全く違うと言えるんです、鍼灸は、あくまでもヒトの生命力を回復・強化させる事で改善に結びつけるのです。
ウィルスや後遺症には、対応するの?
歴史的に人類を何度も脅かしてきたウィルスの脅威。現代医学がいくら進んでも、やはり難問課題であることに変わりないことを、私たちは経験してきましたね。ウィルスに対抗して、抗インフルエンザ・ワクチンや対処療法薬も開発されましたが、次々と変異する新型コロナには、後手後手にならざるを得ませんでした。鍼やお灸で、どうにかなるものか? ここまでのご説明で、皆様には東洋医学・鍼灸施術=経絡治療が全身の自然回復力、生命力を改善させて自らの体の症状をとることをお話ししました。人が持つ本来の正しい免疫力や回復力が症状をとってくれるのですから、勿論対応します。出張施術でご訪問したら、ご家族の方がインフルエンザで高熱を発し、薬も飲めないから何とかなりませんか?などというのはよくあるお話しで、すぐに熱が下がって感謝されることはザラにあるお話しです。
鬱やパニック、不登校にも
最初にお話ししたように、全身の気血の巡りが滞って、何かの症状が出ています。その気血の滞りの一番最初の原因となるのは、感情の起伏=ストレスになります。東洋医学が生まれた三千年以上前から、人の病いの元はストレスだったんですね!(×o×)。“気”の流れは、感情の激しい起伏に影響を受けるのですから、逆にいうと気の巡りが滞りない状態であれば、精神状態も落ち着いているといえますね。鬱やパニック症候群、無気力や不登校といった症状にも、伝統鍼灸=経絡治療が力を発揮します。薬を使うことなく気の巡りの充実を図っていくと、薬に対する依存性の不安もなく、だんだんと心の力を回復していきます。この辺りは、“りらく”の特集記事をぜひご一読ください!
全身の気血を改善する。気=心と生命力に力を与える伝統鍼灸
三千年以上前に中国に生まれ、やがて仏教と共に日本に渡り、日本の風土・心身にあわせて成長・変化し続けてきた伝統鍼灸=経絡治療は、その方の症状・特定部位にだけ焦点を当てるのではなく、あくまでも全身の気血の状態をみる、ひと本来の生命力の回復・強化に視点を向けて対応する施術です。人間というのは、全体で一つの生命です。中々治りにくい、原因が分からないという症状には、体全体を改善することによって、その方の体自身が症状を無くしてしまう、抑えてしまう事ができます。コロナウィルス・ワクチンなど、体内に残って難しい症状を続けるなどの新しい問題にも、時間をかけながら対応してゆかなければならなくなった複雑な現代社会において、ヒトの生命力の可能性を高めていく東洋医学、伝統鍼灸の力は、今後ますます重要になっていくと思います。