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仙台の行政書士より161027心のメッセージ

菊地茂

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 本日は午前中、「平和と文化と希望展」仙台展オープニングセレモニーに出席いたします。また午後は、建設業許可申請と心の障がい者の就労支援のそれぞれのご相談をお受けいたします。

 今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。

 〈答案用紙の名前〉

 小学校にお勤めの沢田花子先生(仮称)から伺ったお話です。彼女のクラスには、情緒不安定な男の子がいて、勉強もなかなかみんなについていけません。この子の名前は山川太郎君(仮称)としましょう。両親のケンカが絶えない両親のもとで、太郎君は成長し、小学生になりました。母親の愛情不足が、太郎君の情緒不安定を生んでいることは間違いないようでした。
 ある日、テストの採点をしていたとき、名前の欄に見慣れない名前が書いてありました。「沢田太郎」。先生はこれは山川君のいたずらではなく、無意識で彼が書いたことにすぐ気がつきました。先生は彼が書いた「沢田太郎」のところに大きな花丸をつけて、「ありがとうね」と書いて答案を返しました。
 私はこの実話に感動しました。これを専門用語で言うと「陽性の感情転移」です。本来親に向けたかった感情を親以外の人に向けるので感情転移。太郎君は「俺の母ちゃん、沢田先生みたいな人だったらいいな」と無意識に「沢田太郎」と、そう手が動いてしまったのです。
 そうやって、取りこぼした愛情を心ある大人たちから埋めてもらえる経験は、子どもたちにとって、いや大人にとっても非常に大切なことだと思います。沢田先生の適切な太郎君への関わりに脱帽しています。

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