仙台の行政書士より241130心のメッセージ
本日は午前中、シャロームの会のメンバー交流会に参加いたします。
今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。
〈答えより大切なもの〉
クライエントの方がこう言ったとします。「今になって思うんですけど、あのときは、私、心が相当一杯一杯だったと思うんです」。「そうでしょう」とカウンセラーが返すと、「ん~。もう心がしびれてたというか、辛かったのか、悲しかったのさえ、自分でも分からなかった」。「そうだったんですね」。「はい…、ん…あ、今分かったんですけど、私本当は怖かったんだと思います。でも、そんなこと言ってられない状況だったから、自分にハッパをかけて目の前の現実を乗り切るしかなかったんです」。「そのときはそうせざるをえなかった。でも本当は怖かった」。「そう、そうなんです。こわかったんですね、私…」。
このように、カウンセラーは相手の気持ちに焦点を当て、「自分がこの人の立場になったらどんな気持ちになるんだろう?」と思いめぐらしながら、お話をお伺いします。すると自然と共感が、相手に「もっと話したい」という思いを起こさせ、話し手自身が、自分の気持ちをじっくりと言葉にしていきます。
精神分析では、「心の癒しとは、無意識の意識化である」と言います。無意識とは、意識的には言語化することです。この言語化のプロセスこそがカウンセリングなのです。時に「共感」することが、どんな素晴らしい「答え」よりも相手の心を癒すことに、私はいつも驚きます。