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仙台の行政書士より160304心のメッセージ

菊地茂

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 本日は母の火葬と告別式に参列いたします。

 今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。

 東日本大震災直後、不思議な経験をしました。最初、私の住む米沢に避難して来られた福島の方々のお話を聴かせていただきました。次に、被災した福島、宮城、岩手三県に出向き、カウンセリングをさせていただきました。
 当然、震災・放射能被害といった「震災関連の悩み」を聴くことになるだろうと覚悟して、かなり構えて臨んだのですが、そういった話には全くなりませんでした。クライエントの方々が一様におっしゃるのは、「震災で大変なのはみんな同じだから、悩みにはならない」。「…それよりも相談したいのは、未だに引きこもっている息子のことなんです…」。このパターンが何度も続きました。
 教えられたことは「悩み」は、そもそも基本的に「個人的」なものなのだと言うことでした。その方の悩みに関わるということは、極めてパーソナル[個人的]なことなのです。
 振り返ってみれば、「この人はきっとこういう悩みを抱えていて、きっとあのことで苦しんでいるのだろう」という先入観をもって、カウンセリングに臨み、そのとおりだったことは一度もありませんでした。先入観ほど、カウンセリングで”邪魔”になるものはありません。「基本的に人の心は分からないもの。だから最初から聴かせていただく」という謙虚さが、いつも私に問われてきます。

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