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仙台の行政書士より160102心のメッセージ

菊地茂

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 本日は、シャロームの会メンバー新年会に出席いたします。

 今日は、田中信生先生の言葉のご紹介です。

  〈「ありがとう」と一元に生きる その1〉

 ― 「ありがとう」と日本人のコミュニケーション

 様々なご意見がおありかと思いますが、一つには、「ありがとう」と感謝を申し上げる側と、その「ありがとう」を受け取る側との立場の違いが不明確だからです。
 日本人は、個人と個人が互いに自立したやりとりをすることが大変不得手です。
 むしろ、個と個の間を曖昧にします。
 「ありがとう」を用いる状況で、つい私たちは「どうも、どうも」とか「すいません、すいません」と言ってしまいます。個と個を明快にしないコミュニケーションに慣れているからと言えます。
 個人と個人が対峙するというよりも、二人が一つとなって和して生きる生き方は日本人のすばらしい特質です。他国と較べて、災害など、特殊な状況においても略奪などがない平和な国民であると、世界の人々から賞賛されます。
 世界中の日本人として生きるこれからの時代、私たちにとって、その日本人の良さはしっかり残しつつも、同時に相手と自分の間の境界線(バウンダリー)を明確にし、はっきりと自分の意見を述べ、また、異なった相手の意見をも聞くことのできるようなぶれない立ち位置の心のしなやかさを確立することが、大切な要素です。
 国際社会の一員としての日本が、外交が昔から得手でないと言われるのはあなたもご存知の通りです。個と個が互いに自立して、、対話するということの学習・訓練を、家庭も学校も社会も学ぶ機会が極めて少ない文化ゆえに、日本人にとって育ちにくい分野です。その現実は、私たちの子育て、あるいは、夫婦関係をはじめ様々な人間関係においてあらわれていることをあなたもお感じになっておられることでしょう。

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