仙台の行政書士より241129心のメッセージ
本日は午前中、建設業許可申請と相続申請のそれぞれのご相談をお受けいたします。また午後は、心の障がい者の就労支援のご相談をお受けいたします。
今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。
前回のコラムでは、強烈な「負けたくない」欲求が、「食べることは負け、食べないことは勝ち」の公式を生み出し、若者たちを強迫的に摂食障害に向かわせると申し上げました。実は「食べたくない」は「負けたくない」なのです。
さて、この「負けたくない」は、何も摂食障害だけではありません。「夫をほめられたくない」という奥様の心の奥にも「負けたくない」があるかもしれません。何人かの奥様が「ほめると夫に負けた感じがする。まずは、向こうが私の気持ちを察してくれて、ねぎらうのが最初でしょ。何もしてくれないのに、ほめたら、こっちばかり損して負けた気がする」。やはり「ほめたくない」も「負けたくない」のようです。
他にも「赦したくない」の背後にも「負けたくない」が見え隠れします。「赦すと、こっちが負けたみたいな気がする」とおっしゃる方は少なくありません。
これは極論ですが、長生きにこだわる人も「負けたくない」が隠れているかもしれません。「私も、後はお迎えが来るだけだ~」と口癖のように言われる方がいます。確かに家族に恵まれ、長寿にも恵まれ、満ち足りた晩年を過ごしておられます。しかし、不意に「いつ死んでも良いけれど、ただ友達の○○さんよりは、一日でも長く生きたい」と本音をポッロッと漏らされて、驚くことがあります。もしかして「長生きしたい」も「負けたくない」なのかもしれません。「負けたくない」は、人の心の深層を理解するための重要なキーワードです。