仙台の行政書士より241129心のメッセージ
本日は午前中、建設業許可申請と株式会社設立申請それぞれのご相談をお受けいたします。また午後は、心の障がい者の就労支援に関するご相談をお受けいたします。
今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。
どんな感情にも、肯定的な意味があります。例えば、「赦せない」という感情。その肯定的意味は何でしょう?私が一番唸ったのは、作家の伊集院静さんの言葉でした。「許せないと思うのは、懸命に生きている証」(『許す力』講談社)。確かに、いい加減に生きていたら、「赦せない」という感情がわいてこないかもしれません。必死に生きてきたから「赦せない」という気持ちにもなるのです。
別の視点から「赦せない」という感情を考えてみると、この感情の背後には「負けたくない」という感情があることに気づきます。“もう、心のどこかでは相手のことを赦して、楽になりたいと思っているのに、どうしても許すことができない。”そんな葛藤を抱えている人がよくこうおっしゃるのに驚きます。「でも、先生、赦しちゃうと、なんか負けた感じがする。こっちだけ損した気持ちになるので、どうしても赦したくない」。赦すことは自分の負け。「負けるくらいだったら、一生憎んでいた方がまし」という心理です。
「赦せない」は、実は「負けたくない」なのです。私は「赦しましょう。楽になるのは、あなたなのだから」という正論を振りかざすのは得意ではありません。「負けてたまるか、赦してたまるか」と必死で生きてきたその方の人生を全否定するように感じるからです。そう生きてきた自分を赦し愛しむ先に、「気づいたら、赦していました」という勝ち負けを越えた世界が待っています。