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仙台の行政書士より150702心のメッセージ

菊地茂

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 本日は午前中、建設業許可申請と産業廃棄物処理業許可申請それぞれのご相談をお受けいたします。また午後は、東北学院大学で行政書士についての講演をさせていただきます。

 今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。

 〈人を赦すということ(その7) ― 不覚にも赦してしまいました〉
 赦せない自分を責めなくていい。むしろその自分を慈しむところから真の赦しの世界が始まるのです。一年後、その方からお手紙を頂きました。「金藤さん、あれから一年たって不覚にも父を赦してしまいました。今私は幸せです」と書いてありました。
 「もう赦して終わりにしたい。そうすれば自分も楽になれる」ということを、すでにクライエントの方は気がついていることを痛感しました。しかし、気がつてはいるけれど、気が済んでいないから、なかなか赦すことができないのです。そのような葛藤の中にいるのに、「そんな過去のことは忘れて、前を向きましょうよ」と周りから言われても、「それは頭では分かっていても、気持ちがついてこないんだ!」ということになりかねません。
 だから、カウンセラーはその方の気が済むまで、その赦せない気持ちに焦点を当ててお話をお伺いします。「よく、そのような理不尽な中でここまでやってこられましたね」とねぎらうと、ハラハラと涙をこぼされて、「でも、もういいんです。これからは将来に目を向けないと」と自ら前向きな話を始めるクライエントの方がいいらっしゃいます。気が済んだ証です。さらに言うと、本当は気が済んでいないのに「泣いてばかりいられません。もう赦そうと思います」とおっしゃる方がいます。しかし、どこか痛々しい。明らかに無理して言っているのがこちらに伝わってくるものです。そういうとき私は、「そうですね。…そこで質問なんですけど、その辛い経験を通して、あなたが培ったもの、得てきたものはないですか?」と敢えて問いかけるようにしています。すると、ジワッと涙ぐみながら「あんな修羅場をくぐったんですから、私、相当の忍耐力はあると思います」という話になることがよくあります。
 人は気が済むと赦すことができる。そして未来に向かって自ら踏み出すのです。まずは、赦すことができないでいる自分自身を「よくやってきたね」とねぎらうことが、人を赦す大切なはじめの一歩です。

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