仙台の行政書士より241128心のメッセージ
本日は終日、宮城県行政書士会の定期総会に出席いたします。
今日は、井出かほる先生の言葉のご紹介です。
大震災から三年がたちました。シスターの鈴木秀子先生が書かれた記事[夕刊・致知]に私の心が震えました。
「3月11日当日…『お母さんは大事なものを取ってくるので、ここにいてね』。(10歳の)病気の息子のために、二階から防寒具を取ってこようとしたのです。すると、「僕大事なもの、持ってきたよ」。子どもが見せたものは、仏壇から持ち出した父親の遺影でした(一年前に交通事故でお父さんは亡くなられていました)。そう、お父さんは一緒なんだ。じゃあすぐ戻るから待っててね」。そう言い残してお母さんが二階に上がるやいなや、津波が一階を飲み込んだのです。あっという間に息子の姿は消えました。
…震災から一ヶ月後、辛い記憶を振り返ってお母さんはこう語りました。
『…あの子は、家族がいかに大事かということを身をもって私に教えてくれました。子供を失ったことは、胸が張り裂けるくらい辛いです。その悲しみの中でも、自分が良い家族を持ったことが唯一の慰めです。息子が最後に言った言葉は、私は一生忘れません』」。
すべてを失ったこのお母さんに残されたものは、最も大事なものでした。それは、決してなくなりません。私にとっての「最も大事なもの」は何か今考えているところです。