仙台の行政書士より241127心のメッセージ
本日は午前中、永住許可申請のため仙台入国管理局へ行きます。また午後は、シャロームの会で河北新報の取材を受けてから、心の障がい者の就労支援のご相談をお受けいたします。
今日は、井出かほる先生の言葉のご紹介です。
父が入院していたとき、80歳の寝たきりの男性と同質になりました。病院の廊下まで響きわたる大声で「オーイ」と叫ぶようにして看護師さんを呼ぶ方でした。父の看病に来ていた母と私は、その人を「オーイのいじさん」と呼んでいました。
ある日、品の良い年配のご婦人が声をかけてくれました。「いつも主人がすみません。実は、主人は30年ぐらい代議士をしていまして、現役の時は大声で討論をし、とてもえばってたんです。ここに入院しても、看護師さんに『このバカ!』と怒鳴ったりして、私は『あなた、怒ってはいけません。お世話になっているのだから、ありがとうと言わないといけません。』とテープに吹き込んで、毎日聴かせてたんです」。私の父も、昭和一桁世代。似たようなものだったので、その奥様と私たちは意気投合し、話が弾みました。
その勢いで、私はその話をそのまま父に伝えました。すると、父は、看護士さんに「ありがとう。」とはじめて言ってくれたのです。なぜか、私はとてもうれしくてたまらなかったのを今も覚えています。そして、それから五日後に、父はスーと引き上げられるように天国に旅立ちました。
「無くてはならぬものは多くはない。いや、一つだけである。」とキリストは言われましたが、「ありがとう。」の一言こそ、無くてはならぬものであると実感しました。父が私に残してくれた最高の遺産です。