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清水寺の床板

菊地茂

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 本日は午前中、仙台宮城野倫理法人会で「私の使命(ミッション)~心の障がい者への就労支援」と題してスピーチをさせていただきます。また午後は、NPO法人会計セミナーに出席してから株式会社設立に関するご相談をお受けいたします。

 今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。

 清水寺は、古都・京都の観光スポットとして世界に誇る建造物です。多くの観光客で季節を問わずに賑わっていることは、御承知のとおりです。
 ところが近年、この清水寺の舞台の床板一面に無数の穴があいていることが指摘されるようになりました。原因はなんと女性観光客の方が履いているハイヒールでした。ヒールぐらいで穴があくものかと私も不思議に思いましたが、床板は当然木ですから、たくさんのヒールに踏まれ続けていると、やがてあちこちに穴が空くのだそうです。そこでその対策として、清水寺では、その床板に水をはじくはっ水剤を表面に塗るなどの対策をしています。しかし、これも永久的に床板を守るには不十分。さらに清水寺は、山を購入し、将来床を張り替えるための木材を確保するべく、植林を始めたそうです。
 これは別の所でのお話ですが、ある古い建造物を修理すべく、建設当初の何百年も前の図面を、大工さんたちが隅から隅まで目を通していました。すると「この建物を修理するときは、○○山のこの場所に行きなさい。あなたたちのために木を植えておいたから、その木を使いなさい」と図面の端に書いてありました。実際そこに行ってみると、その建物に最も適した木が、しっかりと育っていたそうです。
 先のことを考えて、物事を決める。それが、自分の将来、いや次の世代への財産へとつながっていきます。

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