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貧しい者は幸せである

菊地茂

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 本日は、仙台純福音教会の主日礼拝に出席いたします。

 今日は、前島誠先生の言葉のご紹介です。

 心の貧しい人たちは、さいわいである。天国は彼らのものである。 [マタイによる福音書・5章3]

 山上の説教の冒頭の句。これを含めて、「さいわい」ということばが全部で九回繰り返されますが、最後の一つ(5章11)は次の話の頭の部分に当たるので、実質上は八回と見てよいでしょう。そのため昔から「真福八端(しんぷくはったん)」または「八福の教え」と呼ばれています。
 「心の貧しい」という言い方は、ユダヤ人の語感からみるとやや無理な表現です。〈心〉というヘブライ語は、〈体〉という内容も含んでいるからです。はっきりと断定はできませんが、ルカ福音書6章20にあるとおり、たんに「貧しい人」となっている方が、より自然な表現です。
 さて今回のポイントは「さいわい」ということの意味です。ヘブライ語ではこれを〈アシュレー〉といいます。その含意は「そのものがあるのままにある」ということです。
 人にとってのしあわせ、それは自分を偽らず、体裁に気にかけることなく、いつもありのままに自分を出せることでしょう。飾らない自分を素直に生きること、これが本当のしあわせだ―聖書はそう教えているのです。

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