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自分の良心の声に耳を傾ける

菊地茂

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 本日は、仙台純福音教会の主日礼拝出席いたします。
 
 今日は、渡辺和子先生の言葉のご紹介です。

 旧約聖書の中には、神が度々、預言者たちに呼びかけて、なすべきことを示しておられる様子が記されています。旧約聖書では、「私についてきなさい」というキリストの呼びかけに応じて、十二人の弟子たちはキリストに従いました。聖パウロはダマスコへ行く途中で、「サウル、サウル」という呼びかけに回心し、偉大な使徒となったのでした。
 司祭、修道者になった人々は、このような神の呼びかけに応じて、その道に入ったと考えてよいでしょう。神は今も、私たちに日常生活の中で、呼びかけておられます。
 ある小学校の六年になる女子の一人が、次のような詩を書いています。
 
 「王さまのごめいれい」
 といって、バケツの中へ手を入れる
 「王さまって、だれ?」
 「私の心のこと」
 
 おそらく、寒い朝、ぞうきんをゆすいでいるのでしょう。冷たい水の入ったバケツに手を入れ、しぼらないといけない時の心の動きが、この詩に表現されています。「いやだなあ」という気持ち、「でも、しないといけない。王さまのご命令だから」という、自分自身との会話。
 実は、私たち一人ひとりの心の中にも、この“王さま”は住んでおられるのです。ためらっている私たちに、善いことを「しなさいよ」とすすめ、悪いことを「してはいけません」と制止していてくださるのです。
 神の呼びかけは、かくて、電車の中で、高齢の方に席を譲ろうか、譲るまいか、嘘をつこうか、つくまいか、こぼした水を拭こうか、そのままにしておこうかと、ためらっている私たちに、どうしたらよいかを囁いてくださっています。この「王さまのご命令」に耳を傾け、従って、生きてゆきたいものです。


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