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宅急便療法

菊地茂

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 本日は午前中シャロームの会で運営する4番目の心の障がい者の就労支援施設「キッチンハーモニー・ポコ」のオープン式に出席いたします。
 午後は「NPO法人おりづる」による亘理町被災者支援無料相談会で相談をお受けいたします。

 今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。

 コミュニケーションが苦手なOLの女性がいました。「あの人は、私のことを変な人間だと思っていないだろうか?」と疑心暗鬼に駆られ、なかなか職場に行くのが辛い、そんな日々を過ごしていました。
 彼女に関わっているTCSのカウンセラーは、農業も営んでいます。ときおり旬の野菜ができると、そのクライエントの彼女に宅急便でたくさん送っていました。ところが、彼女一人ではとても食べきれません。旬のおいしい野菜を捨てるのがもったいないし、どうしようと考えた末、彼女は一大決心をしました。彼女は、その野菜をおそるおそる苦手だと思っていた同僚をはじめとして、職場のみなさんに配って歩くことにしたのです。
 「あの~、知り合いの農家の友達が野菜をたくさん送ってくれて、私一人で食べきれないので、もらっていただけますか?」。
 すると、みなさんからびっくりされると同時に、とても感謝され、自然と会話が生まれ、今までとは全く違うコミュニケーションが生まれました。その相手の反応に、いかに今まで自分が、「この人はこういう人だ」と思いこんでいたのかと教えられたそうです。当然のことながら、職場における彼女の人間関係は一変しました。今は会社に行くのが楽しいとまで言うようになったというのです。
 そのカウンセラー曰く、「私はこれを宅急便療法と呼んでいます」とのこと。教えられますね。「人を潤す者は自分も潤される」(箴言11:25)



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